【レビュー】ロストジャッジメント【評価・感想】

どうも、ロスジェネおじさん(@lg_oji)です。

今回は「ロストジャッジメント:裁かれざる記憶」をプレイ。前作のジャッジアイズは不満点はあったものの、お気に入りの一作だったので期待して遊びました。

タイトルロストジャッジメント
プラットフォームPS4 PS5 Xbox Series X|S Xobx One Steam
ジャンルリーガルサスペンスアクション
開発元龍が如くスタジオ
発売元セガ
発売日2021年9月24日

良かった点

爽快感のあるアクションは健在

戦闘モードは「一閃」「円舞」「流」「暴威」の4つの型があり特色がある。1対1に向く型、大人数に向く型、武器を持つ敵に有効な型など。しっかり敵の動きを見極めることで効果が最大になるよう設計されている。ただ、私はほとんど円舞で済ませてしまったが。

戦闘アクションは前作同様、激しくダイナミックで敵を倒していて楽しい。前作からの使い回しアクションが多いが、新たな攻撃モーションも追加されている。

ストーリーは概ねよく出来ていた

不満点はあったものの(後述する)、全体として面白いストーリーだった。小中学生向けの内容が多い日本のゲームにおいて、大人でもまずまず楽しめる内容は高評価。年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の資金にまつわる政界の思惑など、他の日本製ゲームではまず取り上げない話題もいい。

ただ、脚本に関しては前作の方がよく出来ていたが。

悪かった点

スキルの数が多過ぎ、コマンドも複雑すぎ

本作はスキルの数が多く、さらに操作が複雑で覚える気にならない。難易度は最高にしてもただボタン連打で勝ててしまうので、これだけのスキルは何ために必要なのか理解できなかった。

追加された新要素はあまり面白くない

本作にはメタルギアとヒットマンを足したようなステルスアクションが追加された。敵の背後をこっそり通り過ぎたり、背後から襲って気絶させて進んでいく。正直面白くないし、敵がバカ過ぎて緊張感も無い。

八神が正義の味方になり過ぎている

主人公の八神は元不良、元ヤクザの弁護士であり、その背景を意識したキャラ造形がされていたと思う。よくある分かりやすい正義の味方ではなく、ある程度アウトローなところに魅力があった。だが、本作では単純な正義漢となり薄っぺらい人格になっていた。これでは凡百の主人公と変わらない。

もう一つ言うと八神の精神年齢も退行していた。前作と比べて中学生みたいになって興ざめさせられることもしばしば。

青臭いストーリーを飛ばせない

日本のゲームは小・中学生を対象にしている。本作は若干対象年齢が上(といっても精々高校生くらいだが)の脚本となっている。しかし、おっさんには結構辛い場面も多い。ムービーはAボタンでセリフ単位で飛ばせる場合と飛ばせない場合(ムービーそのものが飛ぶ)がある。青臭い台詞を恥ずかしくて飛ばしたくても、全体が飛んでしまう場合は苦しみながら見ることになる。それでも物語終盤はきついやり取りが多く、飛ばしてしまったムービーも多い。なぜ、すべての場面で台詞単位の飛ばし(早送り)を実装してくれなかったのか。

ストーリーに所々無理がある

前作はそういった点が無かったとは言わないが、今作は首を傾げる場面が多かった。ストーリーの序盤で学校に盗聴器を仕掛けにいくが、真昼間、生徒たちがいる時間帯に堂々仕掛けにいくのは無理があり過ぎる。理事長の許可を取っているのだから、深夜に仕掛ければいいだけだ。

八神と桑名が拳で語り合う場面があったが、80年代の青春不良漫画のようで笑ってしまった。彼らは40歳手前の設定である。

サブクエがつまらない

前作はサブクエストがとにかくつまらなかった。メインの脚本を面白かったため、その落差に愕然として覚えがある。本作もさほど面白くもないが、前作ほど酷いお使いは少なかった印象。

サブクエには盗聴器の捜索など、主人公八神の探偵という職に焦点を当てたものも多い。前作より探偵らしさが増していた。私は異人町の謎の探偵事務所イリーガル社を追うクエストをよくやった。結局、最後までやらなかったが。

前作と龍が如くシリーズからの使い回しが多い

前作のジャッジアイズもそうでしたが、龍が如くからの流用が多い。八神のアクションの動き、街のマップ(今回の新マップ異人町は龍が如く7から)など。さらにキャラのグラフィックや、音声など前作から使いまわしているものも多い。

先日、鬼籍に入られた中尾彬氏。

総評

全体的に悪い点が多くなりましたが、プレイ感は上々。セール時に買ったからかも知れませんが買って後悔のない一作でした。ただ、物語の最後はあっさりし過ぎていました。あの問題のその後は?あの人はどうなったの?と物語の重要な部分がしっかり回収されておらず、尻切れトンボ気味だった点は残念。後日談がなく、広げた風呂敷を上手く畳めていなかった。

私が今作に物足りなさを感じた一番の要素は猟奇性でしょう。前作の両目をくり抜かれる連続殺人のような禍々しさが無い。今作はいじめ問題に焦点を当てていたからか、社会派ミステリーみたいになってしまった。つまらなくはなかったが、前作を楽しんだ人間として期待ほどではなかった、これが感想ですね。

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