どうも、ロスジェネおじさん(@lg_oji)です。
今回は獣系ハードボイルドアドベンチャーゲームを遊んでみました。
タイトル | Chicken Police – Paint it RED!(チキンポリス) |
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プラットフォーム | PC / PS4 / Switch / Xbox One |
ジャンル | アドベンチャーゲーム |
開発元 | www.handy-games.com GmbH |
発売元 | www.handy-games.com GmbH |
発売日 | 2020年11月6日 |
内容は昔のハードボイルド小説そのまま、レイモンド・チャンドラーの世界だ。過去に傷を持ち、挫折と葛藤の中にいる主人公、独特のセリフ回し、危険で猥雑な街、謎めいた美女、暴力、陰謀などなど。
このゲームの最大の特徴が、登場人物が全て獣なこと。プレイ前、登場人物が獣であるからこそのストーリーかと思っていたが、内容は古色蒼然としたハードボイルド小説そのまま。ただ人が獣に代わっただけだ。物語中に今では人種差別と批判されそうな発言や場面が多々ある。開発元は昔ながらのハードボイルド小説な内容にしたいが現代では難しい。そこで登場人物を獣にすることで解決を図ったのだろう。そのため獣であることにそれ以上の意味はない。
本作の最大の魅力はハードボイルド小説らしい気の利いたセリフだ。この手のアドベンチャーゲームは多量の文章を読まされる。あそこを調べたり人物に話を聞いたり。つまらない文章だと途端に作業感が出て辛くなる。しかし、本作の会話は面白く飽きさせない。無駄も無く一言毎に話が進んでいく。こういうところを日本のゲーム会社は見習うべきだ。和ゲーの文章のつまらなさ、幼稚さ、冗長さ、意味の無さは世界トップレベルだと思う。ゲーム部分は面白いのに、登場人物たちの会話は読んでいてあくびが出る。日本のゲーム開発者は漫画、アニメ、ゲームしか手を出してないのか? といつも疑っている。「な、なるほど」とか頭の一文字 + 読点といった進歩のない定型文的文章ばっかりである。
ゲーム部分は平凡。登場人物たちと会話を通じて話を進め、同時に捜査情報を集めていく。時に相手に尋問し、正しい質問を選ぶことで狙った答えを引き出していく。時々ミニゲームがあり、章の最後に各情報をつなぎ合わせて結論(おさらい)を出す。こういったシステムは既存のアドベンチャーゲームでよく見られるもので目新しさはない。
ストーリーは前述したが典型的なハードボイルド小説。数々の作品が使っただろうベタな展開が多い。新規性や革新を狙っているのではなく、ハードボイルド作品好きにお約束を楽しんでほしい、そんな印象だ。一意性も革新的でもないが、ハードボイルド小説の定番的内容をなぞっているのでつまらなくはない。2時間ドラマ的に楽しめた。
気になるのはゲーム部分が弱いこと。申し訳程度に所々ミニゲームがある以外はゲームらしさが無い。ゲームをしているというより小説を読まされている感覚だった。それならハードボイルド小説を読んだ方がいいのではないかという気もする。
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