こんにちは、ロスジェネおじさんです。
今回は「パラノマサイト FILE23 本所七不思議」をプレイしました。昭和後期(80年辺り?)が舞台というゲームで、私の年代より若干前、リアルタイムでギリギリ知らない時代。

(C) 2023 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. 「記載されている会社名・製品名・システム名などは、各社の商標、または登録商標です。」
タイトル | パラノマサイト FILE23 本所七不思議 |
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プラットフォーム | Nintendo Switch、Steam、iOS、Android |
ジャンル | ホラーミステリーADV |
開発元 | スクウェア・エニックス |
発売元 | スクウェア・エニックス |
発売日 | 2023年3月9日(木) |
価格 | 1,980円 |
CERO | D(17才以上対象) |
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このゲームのポイント
昭和後期という時代の空気を吸いたい人
オカルト好き
ほどよいレベルの謎解き
低価格ゲームがいい
ゲーム難度はやさしめ

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難度は低くスイスイ進んだ。間違ってもすぐその場所からやり直せるので全然困らない。停滞した所は2箇所で、それも早々に解決した。

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中には普通のやり方では解決不能な面白いギミックある。どうしても分からず攻略サイトを見たのは1回だったが、これはウォーリーを探せみたいなやつで、対象があまりに小さすぎて分からなかった。
全体として、中学生向けオカルト推理小説という感じでゲーム性は弱い。しっかり考えなければ前に進めない、一度詰まると何日も悩むような硬派な推理ゲームを求めるに人には物足りないだろう。
昭和後期をよく調べてある
ゲームの舞台は昭和後期、プレイ感では1980年前後という印象。当時の世相や流行り物が登場し、物語に色を添える。

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「資料」では、当時の様々なニュースが詳しく書かれている。ここを読むだけでも若いプレイヤーは楽しめるだろう。

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ゲーム中に出てくる新聞には、同時の世相が記事として紹介されている。

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こっくりさんは私も中学生の頃、放課後に女子達がやっているのをみたことがある。
主人公は1人ではなく、複数のキャラを操作する
本作はたった1人の主人公を操作するのではなく、主要な登場人物に個別のストーリーがあり、進めるストーリーをスイッチしていく。

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H✕Hの念能力者バトルを彷彿とさせる

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最初の操作キャラの興家彰吾始め、主要キャラは本所七不思議にまつわる呪いを受けて、他人を呪い殺す特殊能力を持つ。呪いの発動には条件があり、それを満たさない限り能力は使えない。
序盤は誰が能力者(呪主)か、何の能力を持つのかも分からず、相手の条件を踏まない慎重な選択を求められる。プレイしながら漫画ハンターハンターの念能力みたいだなと思った。だが、こういった駆け引きはさっぱりしていた。面白い部分なのでもっとゲーム性として強調してほしかった。
なめどりの元ネタ「なめ猫」
80年代前半はツッパリブームの真只中、音楽、漫画、ドラマ等で沢山のツッパリ(不良)が描かれた。そんな時代に愛らしい猫にツッパリの格好をさせた商品、通称「なめ猫」が大ヒットした。

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ゲーム中の「なめどり」は、このなめ猫が元ネタだろう。直接なめ猫を出さないのは権利関係の問題なのだろうか。
随分昔だが、TV(タモリのジャングルTVだったか)になめ猫の仕掛け人が当時の話をしていた。凄く儲かったが、ブームの終わり頃に出した関連グッズがコケて大損したらしい。ただ、トータルではプラスだったという。
当時、猫を無理やり立たせている、動物虐待ではないかと非難されたらしいが、当人曰く、猫に服を着せたり、立たせたりはしておらず、体を手で持って顔だけ出していたという。シャッターの瞬間、手を引いて撮影していたため、物によっては自分の手が写っているものもあったという。
ネットで検索すると、なんと公式サイトが見付かった。今でもグッズやLINEスタンプを販売しているそう。
全天球背景は何とも思わない

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本作のレビューでは全天球背景を褒めるものが多い。だが、私は全天球背景がゲームに魅力を与えているとは思えなかった。360度背景が見える必要性をほとんど感じなかったし、場面によっては全天球背景でもなかった。
ぐるっと一周回った時にわっと驚く仕掛けがあったりしたが、全天球背景による効果を感じたのは精々その程度。
ダサい名前が多い

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人物の名前はセンスが無い。宝塚歌劇団の芸名みたいで私にはセンスが感じられない。関西ではこういうセンスが受けるのだろうか。
登場人物の言葉遣いに違和感

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登場する大人達の言葉遣いが当時と違う。この頃の大人達は言葉遣いはもっと時代がかっている。女性は普通に「あら、嫌だわ」と言っていた時代だ。
私が小さい頃はまだ属性(年齢、性別など)ではっきり言葉遣いが異なっていた。男は男らしい、女は女らしい、老人は老人らしい言葉遣いが求められた。本作に登場する大人達は、言葉遣いが現代風でギリギリ当時を知る自分には違和感がある。
昔は大人は大人でなければならなかった。はっきり自分の属性に合わせた所作振る舞い、言葉遣いが求められた、そういった約束事が無くなっていったのは90年代の半ばだったと思う。よく覚えているのは、TVで30代の芸能人の昔の映像が流れると、20そこそなのに、その頃の方が老けて見えるのだ。
今の若い世代はサザエさんに違和感を覚えるという。マスオさんや波平が老け過ぎていると感じるらしい。確かにマスオさんは28歳で波平は54歳。しかし、私が子供の頃は実際こんな感じだった。28歳はおっさん一歩手前で全然若いという印象は無かったし、60ではっきりお爺さんだった。
おそらく、昔は若いということに今ほど価値が置かれておらず、若さとは幼稚であり侮られた。皆、老けよう老けよう、大人になろうと頑張っていた時代なんだろう。私の世代は丁度その変わりゆく端境期を見た世代だ。
まとめ
昭和後期のオカルトブームがよく表現されていて、音楽も本作の世界観とよく合っていた。クリア時間は表記が無いが、多分14、5時間だったと思う。
正直、あまり期待せずにプレイしたが、面白くてクリアまでいけた。Steamレビューでも圧倒的好評になっている。値段も安く十分買いでしょう。
本作をプレイするまで本所七不思議というものを全く知らなかった。おっさんになるまで生きても知らないこともあるものですね。
以下はネタバレになる感想。
物語は、興家彰吾とオカルトマニアの福永葉子が深夜の公園にいるところから始まる。そして、2人の関係性が説明された後、早々に葉子が死んでしまう。
興家は死んだ葉子を蘇らせる決意をするのだが、話を聞けばまだ出会って間もなく、深い関係でもない。この程度の関係性で葉子を必死に蘇らせようとする興家の行動は辻褄が合わない。もう少し、二人の関係を丁寧に描く必要があったのではないか。
当初、私はそう感じたのだが、クリアしてみるとこの不自然さにも理由があったんだなと知った。
福永葉子は黒幕であり興家は宿敵だったわけだから、この2人が仲良くなっておくのは不自然、そういう事情があったんだろう。あえて仲良くさせて彰吾と葉子のロマンスを描く選択もあったのではとも思ったが、オカルト風味がボケるし、個人的にもロマンス部分はダレるため無くて良かったと思った。
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