【レビュー】オクトパストラベラー1【評価・感想】JRPGに飽きてても楽しめた

どうも、ロスジェネおじさん(@lg_oji)です。

最初にオクトパストラベラーを知ったのは、発売当初の5年前。当時、レトロな作風に驚くと共に、まあ遊ばないなと思った。私は世代的にこの手のレトロRPGは完全に飽きている。最近、オクトパストラベラー2が発売された。2が出たのは1が売れたからだ。今やりたいゲームが無いのも重なり、8人の旅に同行することにした。

© SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.

作品紹介

タイトルオクトパストラベラー
プラットフォームNintendo Switch Steam XboxOne Win10 EpicGameStore
ジャンルJRPG
開発元アクワイア
発売元スクウェア・エニックス
発売日2018年7月13日

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ストーリーは平々凡々

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ストーリーは冒頭の紹介文は面白そうだが、進めてみるとどれもありきたりで展開も容易に予測可能。いくつかの話は昔のRPGで見た内容だ。これはゲーム自体が懐古趣味が売りのため、あえて同じにしたのかも知れない。何にせよ、ストーリーに特筆すべきものはなかった。

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各キャラのストーリーは独立しており、キャラ同士の繋がりはほぼ無い。パーティーチャットという1対1でキャラ同士が会話するイベントがあるが、取ってつけたような演出である。

光る戦闘システム

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敵には武器の種類や魔法の属性などの弱点が存在している。弱点の武器や魔法で攻撃すると、一定の確率でブレイク状態にできる。敵はブレイク状態になると一時的に行動不能となり、予定されていた行動はキャンセルされる。さらにダメージ量が増加するなど戦闘はグッと楽になる。

さらに、BPを消費することで通常攻撃回数を増やしたり、技や魔法の威力を上げられる。ブレイクしてここぞという時に、最大の3BP全て消費して大ダメージを当てるのは爽快。本作はブレイクとBPという仕組みが上手く噛み合う。これが本作の面白さの核だろう。

敵が初見であれば弱点は?表記され、一度でも該当の武器や魔法でダメージを当てると判明する。ボス戦では初戦は弱点不明のため苦戦するし時に全滅する。しかし、2度目からは弱点が分かっているので戦いを有利に運べる。これがプレイ放棄を防止し、再戦(プレイ継続)の誘引を作っている。見事なシステムだと思う。

ブレイクシステムが生み出す射幸性は、ゲームに緊張感を生み出すことに成功している。ここで言う緊張感とは「抑圧からの解放」だ。ゲームの面白さの核はこの「抑圧からの解放」である(触れればやられるマリオが、スターを取ると無敵となり体当たりで敵を倒せるようになる)。弱点を攻撃したからといって必ずブレイクできるわけではない。ブレイク成功時はギャンブルを当てたような快感がある。特にこちらが追い詰められており、ボスが強烈な攻撃を仕掛けてくるのが分かっている時に、一縷の望みをかけた攻撃でブレイクした時の快感は強烈だ(抑圧からの解放)。安心感と射幸心が同時に刺激されるこの感覚を是非味わってほしい。

と思っていたのだが、実はいつブレイクするかは盾マークの数字で分かる。弱点攻撃を表示数行えばブレイクとなる。私はこれを最後まで気付かなかった。間抜けな話だが、これはこれでユニークなゲーム体験ができたと思う。むしろ他プレイヤーより私の方が楽しんだのではないだろうか。

プレイヤーに無駄なストレスを感じさせない丁寧な作り

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本作はとにかく宝箱が多い。フィールドやダンジョンでは1つのマップに必ず宝箱が1つ以上置いてある。出来るだけ快感点を増やして飽きにくくしている。90年代の突き放した感じとは大違いだ。

レベルもバンバン上がる。昔のJRPGを知る者にとって天国だ。上がるスピードが絶妙で雑魚戦は苦労がなく、ボス戦でもちょっと苦労する程度。ただ終盤(4章)のボスは流石に強目。このゲームで全滅はないと高をくくっていたが、何度か全滅させられた。しっかり戦略を考えないと勝てなくなる。ストレスは感じるが投げ出すほどではない歯ごたえ。

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ダンジョンも昔と違い短くテンポが良い。90年代のJRPGはダンジョンが深く分岐が多くてうんざりした。今更あの面倒臭さはとてもできない。本作は飽きたりうんざりする前にボスまで辿り着く。この辺は今という時代を開発者が分かっており、とても調整しているなと好感を持った。

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各キャラのストーリーは1章の長さが30分程度となっている。これが短すぎず長すぎず飽きない。楽しいまでで終わってくれる。

ストーリーの進め方に決まったレール(押し付け)がない。特定のキャラ(各全4章)を終わりまで進めることも出来るし、全てのキャラのストーリーを少しずつ満遍なく進めることも出来る。この仕様により飽きてきても、他のキャラのストーリーにスイッチすることで全体としては飽きないようになっている。

BGMが印象的

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オープニングとボス戦の音楽は印象的だ。特にボス戦はこのBGMが無ければ興奮度は随分下がっていたのではないかと思わせる。次回作の2のPVも見たがオープニングのBGMは健在。ドラクエのようにシンボルBGMになるのかも知れない。

BGMはサウンドトラックとして発売済み。Amazonでの評価は星5とやはり高評価だ。

まとめ

この手のゲームを古臭い、二度とやらないと思っていた私が最後までプレイできたのは、あの頃のゲームの面倒臭さの解消と戦闘システムの出来の良さだった。本作は90年代のJRPGを再現しているから、難しく面倒だと敬遠しているなら杞憂です。オクトパストラベラーはかつてのJRPGを踏襲しながら、今では受け入れられない要素をばっさり切り捨て、新たな面白さの提供に成功している。スーファミ時代のRPGをもし令和の時代に作ってみたらどうなるか、その問いに1つの正解を出したのがオクトパストラベラーだ。

こちらは2。実は今プレイ中。

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