麻雀の概要
プレイヤーの人数
麻雀は4人で行う卓上ゲームです。
麻雀で使う牌
麻雀は牌(パイ)を使い遊びます。全136枚。これらの牌を各プレイヤー13枚ずつ配り、順番に牌を取る、捨てるを繰り返し、あがり役を作ることを目指します。あがりの形とは、牌の図柄と数字により、ある決まった組み合わせを作ることです。
牌の種類と呼び方
数牌と字牌
麻雀で使用する牌は、数牌(シューパイ)と字牌(ツーパイ)に大別されます。数牌は萬子(ワンズ)、索子(ソーズ)、筒子(ピンズ)の3種類。字牌は「東(トン)、南(ナン)、西(ナン)、北(ペー)」の風牌(フォンパイ)と、「白(ハク)、發(ハツ)、中(チュン)」の三元牌(サンゲンパイ)があります。
イーワン | リャンワン | サンワン | スーワン | ウーワン | ローワン(リューワン) | チーワン | パーワン | キューワン(チューワン) |
イーソー | リャンソー | サンソー | スーソー | ウーソー | ローソー(リューソー) | チーソー | パーソー | キューソー(チューソー) |
筒子(ピンズ)
イーピン | リャンピン | サンピン | スーピン | ウーピン | ローピン(リューピン) | チーピン | パーピン | キューピン(チューピン) |
風牌(フォンパイまたはカゼハイ)
トン | ナン | シャー | ペー |
三元牌(サンゲンパイ)
ハク | ハツ | チュン |
ゲームの準備
場所を決める
つかみどり
つかみどりは簡易的な方法、サイコロを振る正式な方法が面倒な時、よく使われます。
4人がそれぞれ適当な場所に座る。
東・南・西・北の4枚の牌を裏返して混ぜ、各プレイヤーが1枚ずつ牌を取る。
東の牌を取ったプレイヤーが好きな席に座る、この席を仮東(カリトン)と言います。
残りの3人は取った牌に応じて、東の席から反時計回りに東→南→西→北の順に着席する。
親(起家)を決める
麻雀は親1人、子3人で始め、親は順番に回っていきます。ゲーム開始前に、まず親を決めます。最初の親を起家(キーチャ)と言います。
まず、仮東のプレイヤーが2個のサイコロを振ります。
次に、出た目に座っているプレイヤーが、また2個のサイコロを振ります。サイコロを振った人を起点の1として、反時計回りに1、2、3…と数えていきます。
上画像では1と6で合わせて7。振ったAさんから1と数えて7番目の席はCさんです。
Cさんが2個のサイコロを振った結果、3と2で合わせて5。今度は振ったCさんから反時計回りに数えます。
すると、またCさんの席になったため、Cさんが起家となります。起家は起家と分かるよう、何かしらの目印を脇に置いておきましょう。
自風と場風
自風
麻雀の卓の位置には、それぞれ風と呼ばれるものが存在します(上画像)。風といっても意味としては方角と思ってください。
東家(親)が東の風となり、東家から反時計回りに、
東家 → 東の風
南家 → 南の風
西家 → 西の風
北家 → 北の風
となります。
一局の勝負で子があがったり、流局した時に親がテンパイしていない場合(ノーテン)、右隣のプレイヤーに親が移ります。親は常に東家ですから、先ほど南家だったプレイヤーが東家になる、つまり右に1つずつズレます。これに伴い自風も動きます。
自風と同じ風牌(東、南、西、北)を門風牌(メンフォンパイ)と呼びます。東家なら東、南家なら南、西家なら西、北家なら北が門風牌です。
場風
場風の場は、場といっても場所ではなく第何回戦という意味です。場風の風は、プレイヤー全員にとっての風(方角)という意味です。自風は個人が背負っている風、場風は全員が背負っている風です。
麻雀における1ゲームは、前半と後半に分けられ前半を東場(トンバ)、後半を南場(ナンバ)といいます。東場の時の場風は東、南場の時の場風は南となります。
東場や南場のそれぞれの局を東一局(東場の1回目)、南三局(南場の3回目)などと表現します。東場と南場を合わせて1ゲームとなり、これを半荘(ハンチャン)という単位で呼びます。
東場と南場で4人のプレイヤーが必ず1度は親になるルールです。最少回数は東場4回、南場4回の計8回になります。しかし、自風の説明でも述べましたが、親は次のプレイヤーに移る場合と継続する場合があります。
親が移る条件(どれか1つで可)
子があがった場合
流局時、親がノーテン(テンパイじゃない)だった場合
親が継続する条件(どれか1つで可)
親があがった場合
流局時、親がテンパイだった場合
親がその局であがったり、流局したが親の手牌がテンパイだった場合は親は移りません。親が引き続き親を務めることを連荘(レンチャン)といいます。つまり、理屈の上では永遠にゲームが終わらない可能性もゼロではありません。連荘すると、あがった時の得点が上乗せされます。
全てのプレイヤーが親を経験し、最後のプレイヤーから親が移ると東場が終了、南場に入ります。南場も同じように各プレイヤーが親を務めるまで続きます。
点棒を確認する
点棒は、
10,000点棒
5,000点棒
1,000点棒
500点棒
100点棒
の5種類があります。各プレイヤーが30,000点ずつの点棒を持ってゲームを始めます。
洗牌して牌を積む
洗牌(シーパイ)とは、牌をシャッフルする行為。プレイヤー全員で牌を卓上でジャラジャラとかき混ぜる、麻雀でおなじみの行為です。
かき混ぜたら、各自17枚×2段に積み上げて牌山(ハイヤマ)を作ります。牌山はヤマとも呼び、正式名称は壁牌(ピーパイ)といいます。
全員で牌をかき混ぜる(上画像は全自動麻雀機のため、本来は洗牌をする必要はありません。中央の穴に牌を落とすと、手前から牌山がせり上がってきます)。
1列17枚を2列作ります。最初に中央の5枚、両側に3枚ずつを2回揃えるとやりやすいでしょう。
奥の1列の左右を小指で押し付け、前方に押し出すように持ち上げて、手前の列の上に積みます。
配られたばかりでは上画像のように上下乱れています。これを下画像のように柄、数字順に並べ変えます。
並べる順番には特にルールはありません。牌を整理することを理牌(リーハイ)といいます。
配牌する
配牌(ハイパイ)とは、ゲーム中に各プレイヤーが牌を取っていくこと。4人のプレイヤーの配山のどれか1つの一部分を使用します。
どのプレイヤーの牌山から配牌するかは、2個のサイコロを振って出た目の合計で決めます。
まず、親が2個のサイコロを振ります。上画像では3と1で合計4。親を1とし、反時計回りで数えると北家になります。
北家から牌山を見て、右から出目の合計数の所で割ります。今回は4ですから、右から4番目と5番目で割ります。そして左側の牌山が配牌用のヤマとなります。各プレイヤーがツモる時は5番目の牌から取ります。
右側のヤマは王牌となります。割った所から右に数えて7番目までが王牌となります。詳しくは「王牌」を参照してください。
出目によっては牌が足りなくなります。先程の合計が4の場合がそうです。この場合、さらに右側(反時計回り)のプレイヤーの牌山の牌を使います。
王牌の役割は「王牌」を参照してください。
配牌を取る場所が決まったら、各プレイヤーは13枚(親は14枚)配牌用の牌山から牌を4枚ずつ取ります。
まず、親(東家)から2列×2枚の計4枚取ります。同じことを反時計回りに南家、西家、北家が行います。これを3回行います。つまり、各プレイヤーはそれぞれ12枚の牌を取りますから、この時点で各プレイヤーは手牌12枚になっています。
1つの牌山が無くなったら、次(時計回り)の牌山の右端から取ります。
麻雀は手牌13枚で始めるため、最後に1枚ずつ牌を取ります。最後の1枚ずつは親(東家)、南家、西家、北家とこれまで通りの順番で取りますが、ここで親は2枚取り14枚から始めます。この行為を「チョンチョン」といいます。
上画像を見てください。チョンチョンは次に取る上段の牌と、その隣の隣の牌の2枚を取ります。普通に考えれば上段の牌を親が取り、下の牌を南家、次の上段の牌を西家、下の牌を北家が取ればいいだけです。しかし、ゲームが始まれば、親はチョンチョンで取る2枚目の牌をツモるため、最初に親の第一ツモを済ませておこうということなのです。
そして、親が最初の捨て牌をしてゲームが始まります。
チョンチョンの時に、牌山と牌山を跨いでしまう時は上画像のように取ります。
王牌
王牌(ワンパイ)とは、配牌時に割った所から右に数えて7番目(7列14枚)までが王牌となります。
王牌にはリンシャン牌、ドラと裏ドラ、槓(カン)ドラ、裏槓(ウラカン)ドラの役目があります。
上画像の①がリンシャン牌、②がドラ、③が裏ドラ、④が槓ドラ、⑤が裏槓ドラの担当する牌です。
王牌は常に14枚にしておかなければなりません。カンすると手牌が1枚足りなくなります。その時は、リンシャン牌から牌を補充します。その結果、王牌が1枚不足します。その時はハイテイ牌から牌を補充します。
ドラについては「ドラを決める」、カンについては「カン」、ハイテイ牌については「ハイテイ牌」を参照してください。
リンシャン牌
リンシャン牌(嶺上牌・リンシャンハイ)とは、カンした時にツモる牌のこと。カンすると手牌が1枚不足します。その不足分を王牌のリンシャン牌から補充します。この4枚のリンシャン牌が全て無くなった場合は流局になります。ルールによっては1局で全プレイヤー合わせてカンは4回までといったものもあります。
ドラを決める
ドラとはボーナスのようなもので、何らかの役を作りあがった時、あがり手の中にドラが含まれていれば、枚数に応じて翻(ハンまたはファン)が加算されます。1枚あれば1翻、2枚あれば2翻加算されます。
ただし、ドラは役ではないため、ドラを持っているだけではあがれません。
翻とは、役を作ってあがった際に獲得できるものです。麻雀は、符と翻を元に点数計算を行います。点数計算については、後掲の「点数計算のやり方」で解説しています。
ドラ表示牌
ドラはドラ表示牌で示します。ドラ表示牌とは、王牌(配牌を切った所から反対側の牌山7枚2段の14枚)の、上段3枚目の牌のこと。この牌を表にします。
表にした牌自体がドラではありません。ドラ表示牌の次の牌がドラになります。数牌は数字順で1〜9、9なら1です。ドラ表示牌が三萬なら次の四萬がドラです。これはピンズ、ソーズも同じです。
字牌では、「東・南・西・北」と「白・發・中」ごとにまとまり、左から右へ記述順に巡回します。そして北の次は東、中の次は白です。
裏ドラとは
裏ドラとは、リーチをかけてあがると、ドラ表示牌の下の牌もドラ表示牌になるというローカルルールです。裏ドラは、あがってから初めて開きます。
元々のドラと同じで、あがった時に手牌に1枚あれば1翻上乗せとなります。
槓ドラと裏槓ドラ
槓ドラ(カンドラ)とは、カンがある毎にドラが1種類増えるローカルルール。通常のドラと同様、1枚で1翻、2枚で2翻と計算します。ドラ表示牌の隣の牌が槓ドラ表示牌となります。
裏槓ドラ(ウラカンドラ)とは、槓ドラが開いている時にリーチをかけてあがると、槓ドラ表示牌の下の牌も槓ドラ表示牌になるローカルルール、つまり、ドラと裏ドラの関係と同じです。裏ドラと同じく、裏槓ドラはあがってから初めて開きます。
赤ドラ牌
数牌のうち5が赤色に刻印されている牌のこと。ドラと同じで上がった時、手牌にあれば1枚につき1翻が上乗せとなります。
赤ドラ牌は元々ローカルルールですが、最近は取り入れる麻雀ゲームも多くなっています。元がローカルルールのため、どの牌を赤ドラ牌にするかは明確なルールはありませんが、現在主流なのは5萬・5筒・5索の3枚を赤ドラ牌にすることが多いようです。
赤ドラ牌を含める場合は、元の黒字の牌は除外します。
ハイテイ牌
ハイテイ牌(海底牌:ハイテイハイ)とは、ツモれる牌山の最後の牌のこと。
上画像は、「配牌する」で配牌を解説した時の画像です。矢印のところまでが王牌で使う7列14枚です。
ハイテイ牌はその右隣の下の牌です。
カンした時にツモる牌をリンシャン牌と説明しました。すると王牌が1枚不足してしまいます。王牌は必ず14枚にしなければならないルールがあります。この不足分はハイテイ牌で補います。
不足分をハイテイ牌で埋める度、ハイテイ牌は変化していくことになります。さらに、ハイテイ牌でツモあがりすると、ハイテイというあがり役(ハイテイを参照)となります。
あがりの形とは
麻雀は後述するツモと捨て牌を繰り返してあがり(和了(ホーラ))の形を作るのが目標です。あがりの形とは、13枚に1枚を足した14枚の牌の組み合わせが揃った状態です。
以下があがりの形の一例です。
アタマとメンツ
あがりの形は大別するとアタマとメンツ(面子)に分けることができます。
麻雀は、2枚ワンセットのアタマを1つ、3枚ワンセットのメンツを4つ、計14枚で作ります。
あがりの形 = アタマ×1 + メンツ×4
アタマとは
アタマは、正式には雀頭(ジャントウ)といいます。アタマは同じ牌2枚で作りますが、字牌と数牌どちらでも作ることができます。また、同じ牌2枚の組み合わせを対子(トイツ)といいます。
上画像がアタマの例です。
メンツはシュンツとコーツがある
シュンツは、同じ種類の数牌で数字が連続した3枚で作ります(1、2、3または5、6、7等)。但し、9と1は繋がりません。シュンツを作れるのは数牌のみ。
コーツは、同じ図柄の牌3枚で作ります。字牌でも数牌でも作れます。
形が揃っても役が無ければあがれない
大変紛らわしいのですが、麻雀であがるには手牌をあがりの形にして、さらにあがり役も作らなければなりません。形と役、両方が必要です。
あがりの形とあがり役は別物。手牌があがりの形になっていても、どの役にも成っていない場合もあります。最低、1つ役が無ければあがれません。
遊び方
牌山から牌を取る(ツモ)
牌を牌山(通称ヤマ)から取ることをツモ、もしくはツモるといいます(ツモあがりを指すツモとは別)。牌を取ったら、不要な牌を1枚捨てます。捨てる牌を捨て牌(打牌(だはい))といいます。麻雀はこれを繰り返してあがりの形を作っていき、最後の捨て牌が行われる前までに、あがりの形を作れた人の勝ち。
勝者は作ったあがりの形の点数を獲得します。点数はあがりの形ごとに異なります。誰もあがりの形を作れなければ流局(リュウキョク)となり、勝者無しで次のゲームに以降します。
上画像は、牌山から伍萬をツモったところです。ツモった牌も含め、手牌から不要な牌を1枚捨てます。四萬と六萬とでシュンツを作れるため、伍萬は残します。
不要と思われる牌は東、南、中です。今回は南を捨てました。
ツモった牌が不要と思えたなら、すぐ捨てることもできます。
捨て牌の並べ方
画像提供:ぱくたそ
捨て牌は卓の中央に、1列が6枚になるよう並べていきます。この捨てる場所を河(ホー)といい、上画像の赤線内を指します。
捨て牌は左から右に1列6枚まで並べます。6枚並べたら1段下げて、また左から右へ6枚まで、これを繰り返します。
これは麻雀の大原則ですが、自分の捨て牌を自分で取ることはできません。
ポンのやり方
コーツを作るために、他プレイヤーの捨て牌を取ることをポン(碰)といいます。
ポンには、
すでに手牌に2枚の同じ牌(トイツ)があること
という条件があります。
①ポンする時は、他プレイヤーが牌を捨てた時、すぐに「ポン」と発声します。
②ポンした牌と手持ちの牌の3枚を卓上の右側に、図柄を上面にして見えるよう並べます。
ポンの並べ方には規則があります。左隣のプレイヤーの捨て牌をポンした時は、3枚のうち左側の牌を横にします。
正面のプレイヤーからなら真ん中の牌を横にします。
右隣のプレイヤーからなら右端の牌を横にします。
また、ポンして作ったコーツを明コー(ミンコー)、手牌とツモった牌(手の内)で作ったコーツを暗コー(アンコー)といいます。ポンして作る明コーは必ず全員に公開しなければなりませんが、暗コーは公開する必要はありません。
③手牌から不要な牌を1枚捨てる。
④ポンをした人の右隣の人にツモの順番が移ります。
正面の人からポンすると左隣のプレイヤーが抜かされます。東家がポンした場合、正面は西家です。ツモ順は反時計回りですから、本来、次のツモは北家だったはずですが、東家がポンしたため、ツモ順は東家の右隣の南家に移るからです。
右隣のプレイヤーからのポンなら左隣と正面のプレイヤーが抜かされます。左隣のプレイヤーのポンならツモ順に変化は起きません。
ポンを行う理由は、あがりの形を早く完成させるためです。自分の牌山からツモるだけよりも、他人の捨て牌も使った方が効率的です。これがポンを行うメリットです。
デメリットは、ポンしてしまうとリーチが出来なくなる。牌を晒すため、どんな役を狙っているのが類推されやすくなる。特定のあがり役が作れなくなる等があります。
これらは後述する、他プレイヤーの捨て牌を取るチー、カン(大明カン)もおおよそ同じです。ポン、チー、カンをすることを鳴くと言いますが、他にも他プレイヤーの牌を取ることから食うとも表現します。
チーのやり方
シュンツを作るために、左隣のプレイヤーの捨て牌を取ることをチー(吃)といいます。
チーには、
手牌に、あと1枚でシュンツが完成する牌がある
チーできるのは左隣のプレイヤーの捨て牌のみ
という条件があります。
①チーする時は、左隣のプレイヤーが牌を捨てた時、すぐに「チー」と発声します。
②チーした牌と手持ちの牌の3枚を卓上の右側に、図柄を上面にして見えるよう並べます。チーの並べ方には規則があります。チーで取った牌を左端に、横にして並べます。数字順に並べるのではありません(結果、数字順になる場合もある)。
③手牌から不要な牌を1枚捨てる。
④チーをした人の右隣の人に、ツモの順番が移ります。
ポンとチーが同時に起きた場合
1つの捨て牌に対し、ポンとチーが同時に宣言された場合、ポンが優先されます。
カン
同じ牌が4枚になることをカンツ(槓子)といいます。このカンツを完成させる行為がカン(槓)です。カンには暗カン(アンカン)と明カン(ミンカン)があり、明カンには小明カンと大明カンがあります。
暗カン 手牌の中に同じ牌が4枚あり、これをカンツにする。
大明カン(ダイミンカン) 手牌の中のコーツ(暗コー)に、他プレイヤーの捨て牌を貰ってカンツにする。
小明カン(ショウミンカンまたは加カン(カカン)) すでにポンして完成させた(右端に晒している)コーツ(明コー)に、ツモった牌を追加してカンツにする。
暗カンのやり方
①暗カンは、手牌の中に同じ牌が4枚あり、これをカンツにします。まず、通常のツモをしてから「カン」と発声します。ツモった後、捨て牌をする前がタイミングです。
ツモった牌で4枚になる場合もあれば、元々手牌に4枚ある場合もあります。手牌に4枚同一牌があるからといって、必ずカンしなければならないわけではありません。
②4枚揃っていることを他プレイヤーに確認させるため、倒して図柄を晒します。
③確認してもらったら、牌を卓上の右端に、4枚のうち両端の2枚を裏にして並べます。中央の2枚を裏にする作法もあり、どちらでも構いません。
④リンシャン牌を1枚ツモります。
リンシャン牌に関しては「リンシャン牌」、王牌に関しては「王牌」を参照して下さい。
⑤手牌から不要な牌を1枚捨てる。
大明カンのやり方
①仮にあなたが東家だったとして、今、手牌に東が3枚あります。もう1枚あればカンツを作れます。
②そして、他プレイヤー、例えば西家が東を捨てたとします。このタイミングでカンと発声します。
③4枚揃っていることを他プレイヤーに確認させるため、倒して図柄を晒します。
④確認してもらったら、牌を卓上の右端に並べます。捨て牌したプレイヤーの位置で倒す牌を変えます。
左隣なら左端の牌を横にします。
右隣なら右端の牌を横にします。
正面なら中央2枚の牌のうち、どちらかを横にします。
⑤リンシャン牌を1枚ツモります。
リンシャン牌に関しては「リンシャン牌」、王牌に関しては「王牌」を参照して下さい。
⑥手牌から不要な牌を1枚捨てる。
⑦大明カンの場合のみ、カンをした人の右隣の人にツモの順番が移ります。これはポンと同じです。
小明カンのやり方
①小明カンをするには、事前にポンをして他プレイヤーに晒しているコーツ(明コー)が必要です。
上画像では、すでにイーピンのコーツがあります。この状態でイーピンをツモったら、コーツに追加してカンツにできます。
②まず、通常のツモをした結果、カンツが作れるなら「カン」と発声します。発声のタイミングはツモった後、捨て牌をする前です。
ツモった結果、カンツが作れるとしても、その時点でカンする必要はなく、様子を見ることもできます。
③取った牌はコーツの横にしている牌の上に、同じく横にして重ねます。
④リンシャン牌を1枚ツモります。
リンシャン牌に関しては「リンシャン牌」、王牌に関しては「王牌」を参照して下さい。
⑤手牌から不要な牌を1枚捨てる。
メンゼン
メンゼン(門前)とは、他プレイヤーが捨てた牌を取らずに(ポン、チー、大明カンせずに)、ツモった牌のみで手牌を揃える行為です。ポン、チー、大明カンを行うことを、「鳴き(正式には副露(フーロ))」と表現しますが、一度でも鳴いてしまうとメンゼンではなくなります。
あがり役にはメンゼン役と呼ばれる役があります。これは役の成立にメンゼンが条件になっている役です。その1局中、一度でも鳴くとメンゼン役は作れなくなります。初心者はつい不用意に鳴いてしまい、メンゼン役を放棄しがちであるため注意が必要です。
鳴くという表現以外にも、食う、晒す、叩くなどと表現することもあります。ちなみに、ロンは鳴きに含まれません。
テンパイ
テンパイ(聴牌)とは、あと1枚であがれる状態を指します。テンパイには以下の5種類があります。複数の待ちが重複するのはターメン待ち(多面待ち)といいます。
俗に言う「テンパってる」という表現は、このテンパイが語源という説があります。
リャンメン待ち
リャンメン待ち(両面待ち)とは、連続した2枚の数牌の両側の牌を持ち、左端か右端、どちらかの牌を待っている状態です。
カンチャン待ち
カンチャン待ち(嵌張待ち)とは、数が1つとんでいる2枚の数牌の真ん中を待っている状態です。
ペンチャン待ち
ペンチャン待ち(辺張待ち)とは、数牌の1か2、または8か9の牌を持ち、3か7を待っている状態です。
シャンポン待ち
シャンポン待ち(双碰待ち)とは、2枚のトイツを2組持ち、どちらかのあがり牌を待っている状態です。つまり、もう片方がアタマになります。
タンキ待ち
タンキ待ち(単騎待ち)とは、アタマが未完成の状態で、もう1枚を待っている状態です。
ロンあがりのやり方
麻雀では、あがり方にロンあがりとツモあがりの2種類があります。それぞれ、あがる時にはロン、ツモと発声します。
ロンあがり(栄和(ロンホー))とは、他プレイヤーの捨て牌であがることです。捨て牌は他3人の誰からでも取れます。ロンあがりするための条件が以下。
テンパイしている
最低1つのあがり役がある
条件を満たしており、待ち牌を他プレイヤーが捨てたらロンと発声します。
捨て牌は取りません。河に置かれたままにして、手牌を倒して晒します。ポン、カン、チーも発声しますが、優先順位はロンが上です。
ロンあがりの場合、あがったプレイヤーの得点は、あがり牌を捨てたプレイヤーが1人で支払います。あがり牌を捨てることを振り込むと表現します。
ツモあがりのやり方
ツモあがり(自摸和(ツモホー))は、牌山から取ってきた牌であがることです(牌山から牌を取る行為もツモと表現しますが、それとは別)。ツモあがりするための条件が以下。
最低1つのあがり役がある
牌山からツモった牌であがりの形が完成したら、このタイミングでツモと発声します。手牌を倒して晒します。ポン、カン、チーも発声しますが、優先順位はツモが上です。
ツモあがりの場合、あがったプレイヤーが親か子で得点の支払い方法が異なります。
あがったのが親の場合、他3人のプレイヤーが得点を1/3ずつ支払います。
あがったのが子の場合、親が支払う得点の半分(1/2)、子の2人が残りを折半(1/4)して支払います。
流局
最後まで誰もあがれずゲームが終了することを流局といいます。流局した時、親がテンパイしていない場合、次の人に親が移ります。親がテンパイしているなら牌を晒して他プレイヤーに確認させます。
親が移ることを親流れといいます。
点数計算のやり方
麻雀の点数は、符と翻で基準点を計算し、その基準点を元にあがり得点を出します。計算の流れは以下。
符の計算
翻数の計算
最終的な点数を計算
符の計算
符は、あがった手につく点数。符を基本点とも呼びます。符のつく手は以下の5つが該当します。これらを計算し合計して符(基本点)を出します。
副底(フーテイ)
メンゼンロンあがりの加符点
ツモあがりの加符点
牌の組み合わせにつく加符点
テンパイの形につく加符点
副底
あがった時に必ずつく点。
20符
メンゼンロンあがりの加符点
メンゼンロンあがりした時につく点。メンゼン状態が条件のため、ポン、チー、明カンするとつきません。
10符
ツモあがりの加符点
ツモあがりした時につく点。ポン、チー、明カンしてもつきます。
2符
牌の組み合わせにつく加符点
揃えたアタマとメンツの組み合わせにつく点。以下がその一覧です。
組み合わせ名 | 符点 |
---|---|
シュンツ | 0符 |
2〜8牌の明コー | 2符 |
2〜8牌の暗コー | 4符 |
1か9牌の明コー 字牌の明コー | 4符 |
1か9牌の明コー 字牌の暗コー | 8符 |
2〜8牌の明カン | 8符 |
2〜8牌の暗カン | 16符 |
1か9牌の明カン 字牌の明カン | 16符 |
1か9牌の暗カン 字牌の暗カン | 32符 |
ヤクハイのアタマ | 2符 |
ヤクハイ以外のアタマ | 0符 |
テンパイの形につく加符点
テンパイの待ちの形によってつく点。以下がその一覧です。
テンパイ名 | 符点 |
---|---|
リャンメン待ち | 0符 |
シャンポン待ち | 0符 |
タンキ待ち | 2符 |
カンチャン待ち | 2符 |
ペンチャン待ち | 2符 |
10符単位で切り上げる
符の合計を計算した結果、1の位が出た場合は10の位に切り上げます。1〜9符なら10符。11〜19符は20符のようになります。
符の計算例
上画像は、あがり役がメンゼンツモ、パーピンの暗コーが1つ、三萬の暗カンが1つ、テンパイはカンチャン待ちでした。計算結果は以下となります。
副底(20符) + ツモあがり(2符) + 2〜8牌の暗コー(4符) + 2〜8牌の暗カン(16符) + カンチャン待ち(2符) = 44符 → 切り上げて50符
翻数の計算
翻数は以下の3つが該当します。
あがり役の翻数
ドラの翻数
場ゾロ(バン・バン)の2翻
あがり役の翻数
各あがり役の翻数は、「あがり役一覧」で確認して下さい。
ドラの翻数
あがった手牌にドラが含まれている場合、その枚数がそのまま獲得翻数(1枚なら1翻、2枚なら2翻)となります。
場ゾロ(バン・バン)の2翻
場ゾロの2翻とは、あがった時に無条件で加算される翻数。
翻数の計算例
メンゼンツモ(1翻) + ドラ0枚(0翻) + 場ゾロ(2翻) = 3翻
獲得翻数は3翻となります。
基準点とあがり得点の計算
符と翻数によって求められるのが基準点です。基準点の計算は以下。
符 × 2の翻数乗 = 基準点
注意点は、符に翻数を掛けるのではなく、2を翻数分掛ける(倍々にする)点です。例えば、符30翻数3なら以下になります。
30 × 2 × 2 × 2 = 240点
あがり得点は、この基準点を元に求めます。その規則は以下の2点です。
親は、あがると貰える得点が2倍、あがられると支払う得点も2倍になる。
ロンあがりの場合、あがり牌を振り込んだ人は他2人分も支払う。
基準点の段階では切り上げません。基準点を元に、上記2点を考慮してあがり得点を出し、支払う人の額が確定した段階で必要があれば切り上げます。
例:親のツモあがりの場合
親はあがり得点を2倍貰えますから、各子(B、C、D)それぞれから、基準点×2を貰えます。基準点が240点なら480点、しかし、あがり得点(点棒)の最小単位は100ですから、100未満は切り上げます。その結果、480点は500点となり、子それぞれから500点、計1,500点貰えます。
例:親のロンあがりの場合
あがり牌を振り込んだ人が全額支払います。基準点が240点の場合、親は貰う時も支払う時も2倍のため、各子は240点×2の480点(まだ切り上げない)。
振り込んだ人(C)はこれを全額負担するため、480(Bの分) + 480(Cの分) + 480(Dの分) = 1.440点となり、切り上げて1,500点。振り込んだ人は1,500点を親に支払います。
例:子(B)のツモあがりの場合
子の1人のBがツモあがりしたとします。基準点が240点の場合、親は貰う時も支払う時も2倍のため、240点×2の480点、切り上げて500点。他2人の子(C、D)は240点のまま、しかしこれも切り上げて300点となります。
子Bが最終的に貰えるあがり得点は1,100点となります。
例:子(B)のロンあがりの場合
あがり牌を振り込んだ人が全額を支払います。基準点が240点の場合、親は貰う時も支払う時も2倍のため、240点×2の480点(まだ切り上げない)。他2人の子(C、D)は240点(まだ切り上げない)。
480(親の分) + 240(Cの分) + 240(Dの分) = 960点となり、切り上げて1,000点。振り込んだ人は1,000点を全額Aに支払います。
点数計算の例外
チートイツ
例外として、チートイツの符は25符として計算します。さらに、チートイツだけのあがりの場合、符の計算を行わず子=1,600点、親=2,400点となり、1翻増す毎に倍々になります。
翻数 | 子のあがり得点 | 親のあがり得点 |
---|---|---|
4翻 | 1,600点 | 2,400点 |
5翻 | 3,200点 | 4,800点 |
6翻 | 6,400点 | 9,600点 |
7翻 | 8,000点(満貫) | 12,000点(満貫) |
上画像は、子がチートイツ (2翻)+ メンゼンツモ(1翻)であがった状態。場ゾロの2翻と合算すると5翻となります。上の表では5翻は3,200点。後掲する早見表で確認すると、子が800点、親が1,600点支払います。
ピンフ
ピンフの点数は、符計算する必要がなく、ツモあがり=20符、ロンあがり=30符と決まっています。
翻数 | 子のあがり得点 | 親のあがり得点 |
---|---|---|
4翻 | (400点 / 700点) | 700点オール |
5翻 | (700点 / 1,300点) | 1,300点オール |
6翻 | (1,300点 / 2,600点) | 2,600点オール |
上表は、ピンフでツモあがりした時の点数表。ピンフでツモあがりはメンゼンツモにもなっているため、ピンフの1翻、メンゼンツモの1翻、場ゾロの2翻で最低でも4翻からとなります。
翻数 | 子のあがり得点 | 親のあがり得点 |
---|---|---|
3翻 | 1,000点 | 1,500点 |
4翻 | 2,000点 | 2,900点 |
5翻 | 3,900点 | 5,800点 |
上表は、ピンフでロンあがりした時の点数表。
点数計算早見表
ベテランの麻雀好きでも、大抵は符と翻数の組み合わせの点数を暗記しているものです。以下がその早見表です。これを覚えれば点数計算せずともパッと点数が分かるようになります。
親があがった場合
符\翻数 | 3翻 | 4翻 | 5翻 | 6翻 |
---|---|---|---|---|
20符 (ピンフツモ) | (700) | (1,300) | (2,600) | |
25符 (チートイツ) | 2400 | 4,800 (1,600) | 9,600 (3,200) | |
30符 | 1,500 (500) | 2,900 (1,000) | 5,800 (2,000) | 11,600 (3,900) |
40符 | 2,000 (700) | 3,900 (1,300) | 7,700 (2,600) | 満貫 12,000 (4,000) |
50符 | 2,400 (800) | 4,800 (1,600) | 9,600 (3,200) | 満貫 12,000 (4,000) |
60符 | 2,900 (1,000) | 5,800 (2,000) | 11,600 (3,900) | 満貫 12,000 (4,000) |
70符 | 3,400 (1,200) | 6,800 (2,300) | 満貫 12,000 (4,000) | 満貫 12,000 (4,000) |
( )はツモあがりの時の1人分の支払い。
符\翻数 | 3翻 | 4翻 | 5翻 | 6翻 |
---|---|---|---|---|
20符 (ピンフツモ) | (400 / 700) | (700 / 1,300) | (1,300 / 2,600) | |
25符 (チートイツ) | 1600 | 3,200 (800 / 1,600) | 6,400 (1,600 / 3,200) | |
30符 | 1,000 (300 / 500) | 2,000 (500 / 1,000) | 3,900 (1,000 / 2,000) | 7,700 (2,000 / 3,900) |
40符 | 1,300 (400 / 700) | 2,600 (700 / 1,300) | 5,200 (1,300 / 2,600) | 満貫 8,000 (2,000 / 4,000) |
50符 | 1,600 (400 / 800) | 3,200 (800 / 1,600) | 6,400 (1,600 / 3,200) | 満貫 8,000 (2,000 / 4,000) |
60符 | 2,000 (500 / 1,000) | 3,900 (1,000 / 2,000) | 7,700 (2,000 / 3,900) | 満貫 8,000 (2,000 / 4,000) |
70符 | 2,300 (600 / 1,200) | 4,500 (1,200 / 2,300) | 満貫 8,000 (2,000 / 4,000) | 満貫 8,000 (2,000 / 4,000) |
( )はツモあがりの時(子/親)の支払い。
30符3翻が最低点なのは、符の場合、副底と加符点が必ずつき最低でも30符となります。翻数もあがり役が1翻でも、場ゾロの2翻が付き最低でも3翻になるためです。
つまり、麻雀は最低でも30符3翻になるのであり、子のあがりは最低でも1,000点、親のあがりは最低でも1,500点になります。
満貫以上の得点
麻雀のあがり点数には上限があります(青天井と呼ばれる一切上限を設けないルールもあります)。基本的には7翻以上になると、以下の定められた点数となります。
満貫(マンガン)以外は、単純に翻数のみが条件ですが、満貫は、
基準点に関係なく7翻以上
40符以上で6翻
70符以上で5翻
という他2つの条件があります。翻数は場ゾロを加えたものです。
親があがった場合
名称 | 翻数 | あがり点数 |
---|---|---|
満貫 | 7翻 40符以上で6翻 70符以上で5翻 | 12,000点 (4,000点) |
ハネ満 | 8〜9翻 | 18,000点 (6,000点) |
倍満 | 10〜12翻 | 24,000点 (8,000点) |
3倍満 | 13翻以上 | 36,000点 (12,000点) |
役満(4倍満) | 役満 | 48,000点 (16,000点) |
あがり点数欄の上段はロンあがり、()はツモあがり時の1人分の支払い。
子があがった場合
名称 | 翻数 | あがり点数 |
---|---|---|
満貫 | 7翻 40符以上で6翻 70符以上で5翻 | 8,000点 (2,000点 / 4,000点) |
ハネ満 | 8〜9翻 | 12,000点 (3,000点 / 6,000点) |
倍満 | 10〜12翻 | 16,000点 (4,000点 / 8,000点) |
3倍満 | 13翻以上 | 24,000点 (6,000点 / 12,000点) |
役満(4倍満) | 役満 | 32,000点 (8,000点 / 16,000点) |
あがり点数欄の上段はロンあがり、()はツモあがりの(子 / 親)の支払い。
積み棒の計算
親があがって連荘になるか、流局が続くと、その度に親は100点棒を卓上に出します。これを積み棒といい、親が何回連続しているかを表します。100点棒が1本なら1本場(親が2連続目)、2本なら2本場(親が3連続目)と表現します。
あがりが出た時、卓上に積み棒があれば、その点棒の点数分を各プレイヤーから獲得できます、この点数を祝儀料といいます。卓上の積み棒が1本なら各プレイヤーから100点ずつ計300点を、3本なら300点ずつ計900点をあがり点に加えて貰えます。
ツモあがりの場合
親・子関係なく3人が積み棒分(100点×本数)をそれぞれ支払う
ロンあがりの場合
振り込んだ(あがり牌を捨てた)人が積み棒分全て(100点×本数×3(人数))支払う
親が倍になるといったルールはありません。
あがり役の一覧
麻雀はあがりの形とあがり役を揃えて、はじめてあがることが出来ます。上手くやれば、複数のあがり役を完成させることもできます。この場合、それぞれの役の翻が獲得できます。
リーチ
リーチ(立直)は、ポン・チー・明カンをしていないメンゼン状態で、テンパイを迎えた時にかけることができます。リーチ可能になったからといって、必ずリーチをかけなければならないわけではありません。別のあがり役を狙い、かけない判断もあります。
リーチはかけた段階ではあがれません。あがりの形を完成させられる最後の牌をツモるか(ツモあがり)、他プレイヤーの捨て牌を取るか(ロンあがり)して初めてあがれます。
リーチは、他プレイヤーに自分がテンパイだとわざわざ教え、警戒される不利(捨て牌に注意される)を背負うことで、本来ただのあがりの形でしかない手牌で、1翻つけてあがれるようになる役です。
リーチをかけるには1,000点棒を出さなければなりません。この1,000点棒をリーチ棒と呼びます。リーチをかけたくても持ち点が1,000点未満の場合、リーチはかけられません。リーチ棒は供託料であり、場に出ているリーチ棒は、その局で上がった人が全て貰えます。流局になった場合、リーチ棒は次の局に持ち越されます。
リーチをかけたプレイヤーはそれ以後、手牌を変えることは許されません。自分の番でツモっても、あがり牌でないなら河に捨てていきます。後からもっとよい役が作れる牌がきたとしても、全て捨てていかなくてはならない、これがリーチの2つ目のデメリットです。
あがりの形に必要な牌を入手する前に、他プレイヤーにあがられたら、当然1翻は貰えません。
リーチの手順
①上画像は、六萬をツモって余計なドラを捨てれば、四萬と七萬のリャンメン待ちの状態、つまりテンパイになります。且つ、鳴いていないメンゼン状態ですからリーチをかけることができます。
リーチと発声するタイミングは、牌山からツモり、手牌に加え確認したタイミングでリーチと発声します。
②捨て牌します。捨て牌は横にして河に捨てます(何巡目にリーチをかけたかが分かるように)。横にするのはリーチをかけた時の牌(リーチ宣言牌)のみ、以降は普通(縦)に捨てます。もしリーチ宣言牌が他プレイヤーにポンされた場合、次の捨て牌を横にします。
③1,000点棒(リーチ棒)を卓の中央付近、自分の捨て牌の上に、捨て牌に対し水平に置きます。
役名 | リーチ(立直) |
翻数 | 1翻 |
牌の組み合わせ | アタマと4つのメンツはどんな牌でも可。チートイツでも可。 |
テンパイの待ち方 | どの待ち方も可。 |
アタマの条件 | 制限なし。 |
食い制限 | メンゼン役(ポン、チー、大明カンをしていてはいけない)。 |
難度 | ★ |
メンゼンツモ
メンゼンツモとは、メンゼンでテンパイし、その上、自分があがり牌をツモして完成させるあがり役です。
役名 | メンゼンツモ(面前清自自摸和) |
翻数 | 1翻 |
牌の組み合わせ | アタマと4つのメンツはどんな牌でも可。チートイツでも可。 |
テンパイの待ち方 | どの待ち方も可。 |
アタマの条件 | 制限なし。 |
食い制限 | メンゼン役(ポン、チー、明カンをしていてはいけない)。 |
難度 | ★ |
ピンフ
ピンフ(平和)とは、アタマと4つのシュンツで構成される役。メンゼン役、リャンメン待ち(または多面待ち)が条件です。ピンフは、自風と場風が影響する役なので注意が必要です。
ピンフはアタマに条件があります。それは三元牌(白、發、中)は使えない。さらに風牌(東、南、西、北)のうち、自風と場風に該当する牌は使えません。自分が北家なら北が使えませんし、東場なら場風は東ですから東も使えません。
自風にも場風にも該当しない風牌をオタ風(正式には客風牌(コーフォンパイ))と呼びます。つまり、ピンフはオタ風の牌でしかアタマを作れません。
上画像は、西家の手牌でピンフが完成したように見えます。しかし、現在は南場であり、アタマを南で作った上画像の状態ではピンフは不成立となります(東、北ならOK)。
上画像は、二萬をツモリ二萬のアタマ、4つのシュンツでピンフが成立したように思えます。しかし、ツモる前まではアタマが確定しておらず、リャンメン待ちになっていなかったため(ノベタン待ち)、ピンフは不成立となります。
二萬、または伍萬をツモればメンゼンツモであがることは可能です。
役名 | ピンフ(平和) |
翻数 | 1翻 |
牌の組み合わせ | オタ風のアタマと、4つのシュンツの構成。 |
テンパイの待ち方 | リャンメン待ち(または多面待ち)。 |
アタマの条件 | ヤクハイ以外であること。テンパイの段階でアタマが確定していること。 |
食い制限 | メンゼン役(チーをしていてはいけない(メンツを全てシュンツで揃えるため、そもそもポンやカンできない))。 |
難度 | ★ |
タンヤオ
タンヤオ(断么九(タンヤオチュー))とは、2〜8までの数牌だけで構成される役。シュンツとコーツ、どんな組み合わせも可能、食い制限もありません。
ちなみに、ポン、チー、大明カンをした上でのタンヤオを「食いタン」といいます。タンヤオはポンやチーをすれば比較的簡単に作れます。
役名 | タンヤオ(断么九) |
翻数 | 1翻 |
牌の組み合わせ | アタマと4つのメンツが2〜8の数牌であること。メンツはシュンツ、コーツどの組み合わせでも可。 |
テンパイの待ち方 | 制限なし。 |
アタマの条件 | 2〜8の数牌。 |
食い制限 | なし。 |
難度 | ★ |
イーペーコー
イーペーコー(一盃口)とは、同じ種類の数牌で、全く同じシュンツを2組作る役。上画像では、伍萬、六萬、七萬のシュンツが2組あり、あがりの形にもなっているためイーペーコー成立です。
役名 | イーペーコー(一盃口) |
翻数 | 1翻 |
牌の組み合わせ | 同じ組み合わせのシュンツを2組作る。他のメンツに制限はなし。 |
テンパイの待ち方 | 制限なし。 |
アタマの条件 | 制限なし。 |
食い制限 | メンゼン役(ポン、チー、大明カンをしていてはいけない)。 |
難度 | ★ |
ヤクハイ
ヤクハイ(役牌)とは、三元牌(白、發、中)、場風牌(場風を参照)、門風牌(自風を参照)のどれかでコーツかカンツを作る役。上画像は、三元牌の發でコーツを作っている。
必要な牌3枚あればあがれますから、早くあがりたい時には積極的に狙います。
役名 | ヤクハイ(役牌) |
翻数 | 1翻(2翻) |
牌の組み合わせ | 三元牌、場風牌、門風牌をコーツまたはカンツで揃える。他3つのメンツは制限なし。 |
テンパイの待ち方 | 制限なし。 |
アタマの条件 | 制限なし。 |
食い制限 | 制限なし。 |
難度 | ★ |
ハイテイ
ハイテイ(海底)とは、ハイテイ牌でツモあがりする役。あがりの形になっていれば、あがり役がなくとも1翻が付きあがれます。
役名 | ハイテイ(海底) |
翻数 | 1翻 |
牌の組み合わせ | あがりの形になっていれば、あがり役が無くともよい。 |
テンパイの待ち方 | 制限なし。 |
アタマの条件 | 制限なし。 |
食い制限 | 制限なし。 |
難度 | ★★★ |
ホーテイ
ホーテイ(河底)とは、最後の捨て牌をロンしてロンあがりする役。あがりの形になっていれば、あがり役がなくとも1翻が付きあがれます。
役名 | ホーテイ(河底) |
翻数 | 1翻 |
牌の組み合わせ | あがりの形になっていれば、あがり役が無くともよい。 |
テンパイの待ち方 | 制限なし。 |
アタマの条件 | 制限なし。 |
食い制限 | 制限なし。 |
難度 | ★★★ |
リンシャンカイホー
リンシャンカイホー(嶺上開花)とは、カンした時にツモるリンシャン牌でツモあがりする役。あがりの形になっていれば、あがり役がなくとも1翻が付きあがれます。
暗カン、明カン(加カン)、大明カンでも、カンをしてツモったリンシャン牌であがりの形になれば、どのような形でも成立します。
上画像は、イーピンのコーツがある状態でイーピンをツモったため、これを暗カンしてカンツにします。
次に、リンシャン牌をツモった結果、ローソー(索子の6)のコーツが作れました。あがりの形となったためリンシャンカイホーが成立します。
役名 | リンシャンカイホー(嶺上開花) |
翻数 | 1翻 |
牌の組み合わせ | あがりの形になっていれば、あがり役が無くともよい。 |
テンパイの待ち方 | 制限なし。 |
アタマの条件 | 制限なし。 |
食い制限 | 制限なし。 |
難度 | ★★★ |
チャンカン
チャンカン(槍槓)とは、他プレイヤーが小明カン(加カン)しようとした牌であがる役。他プレイヤーがポンしたコーツ(明コー)に、ツモった牌を加えてカンツにしようとした時、その牌をロンすることであがりの形を作れれば1翻が付いてあがれます。
ロンするタイミングは、相手がカンと発声した後に、その牌を見てロンと発声します。ロンした側はすぐに手牌を倒して晒します。わざわざ牌を取ってきて加える必要はありません。
牌を取られた側の小明カンは不成立となります。
役名 | チャンカン(槍槓) |
翻数 | 1翻 |
牌の組み合わせ | あがりの形になっていれば、他のあがり役が無くともよい。 |
テンパイの待ち方 | 制限なし。 |
アタマの条件 | 制限なし。 |
食い制限 | 制限なし。 |
難度 | ★★★ |
サンショクドウジュン
サンショクドウジュン(三色同順)とは、萬子、筒子、索子それぞれで、同じ並びのシュンツを作る役。上画像では、123の並びのシュンツを萬子、筒子、索子それぞれで作っています。
メンゼン状態でも鳴いても成立しますが、メンゼンなら2翻、鳴いていると1翻となります。鳴いていることで獲得する翻が減ることを食い下がると表現します。
役名 | サンショクドウジュン(三色同順) |
翻数 | 2翻 |
牌の組み合わせ | 萬子、筒子、索子それぞれで、同じ並びのシュンツを作る。他のメンツに制限なし。 |
テンパイの待ち方 | 制限なし。 |
アタマの条件 | 制限なし。 |
食い制限 | 鳴いても成立するが、その場合は食い下がりで1翻(1翻減る)。 |
主な役の複合例 | タンヤオ ピンフ メンゼンツモ |
難度 | ★★ |
イッキツウカン
イッキツウカン(一気通貫)とは、萬子、筒子、索子のうち、どれか1種類で1〜9まで連続したシュンツを揃える役。例えば123、456、789といった連番の3つのシュンツを作ります。
役名 | イッキツウカン(一気通貫) |
翻数 | 2翻 |
牌の組み合わせ | 萬子、筒子、索子のうち、どれか1種類で1〜9までのシュンツを揃える。他のメンツに制限なし。 |
テンパイの待ち方 | 制限なし。 |
アタマの条件 | 制限なし。 |
食い制限 | 鳴いても成立するが、その場合は食い下がりで1翻(1翻減る)。 |
主な役の複合例 | リーチ ピンフ メンゼンツモ ホンイツ |
難度 | ★★ |
トイトイホー
トイトイホー(対々和)とは、4組のコーツ、またはカンツを完成させる役。食い下がりもなく、何組ポンしても大丈夫です。コーツとカンツは混在してもOK。
よくトイトイと略されます。
役名 | トイトイホー(対々和) |
翻数 | 2翻 |
牌の組み合わせ | アタマと4組のコーツ、またはカンツを揃える。コーツとカンツが混在してもよい。 |
テンパイの待ち方 | シャンポン待ち、またはタンキ待ち。 |
アタマの条件 | 制限なし。 |
食い制限 | 食い制限なし。 |
主な役の複合例 | タンヤオ サンアンコー ホンイツ ヤクハイ |
難度 | ★★ |
サンアンコー
サンアンコー(三暗刻)とは、3組の暗コーを作る役。残りの1組は何でもよく制限はありません。鳴いてもよく、食い下がりもありません。
役名 | サンアンコー(三暗刻) |
翻数 | 2翻 |
牌の組み合わせ | 3組の暗コーを完成させる。他のメンツに制限なし。 |
テンパイの待ち方 | 制限なし。 |
アタマの条件 | 制限なし。 |
食い制限 | 食い制限なし。 |
主な役の複合例 | タンヤオ トイトイ ヤクハイ |
難度 | ★★ |
チートイツ
チートイツ(七対子)とは、7組のトイツを揃える役。手牌の14枚全てがトイツとなるため、通常のあがりの形と異なる例外的な役です。
注意点は、同じ牌4枚で2つのトイツは作れません。例えば六萬と六萬、六萬と六萬の2つのトイツでは不成立です。
役名 | チートイツ(七対子) |
翻数 | 2翻 |
牌の組み合わせ | トイツを7組揃える。但し、同じ牌4枚で2つのトイツにしてはいけない。 |
テンパイの待ち方 | タンキ待ち。 |
アタマの条件 | 制限なし(全てトイツのためアタマがない)。 |
食い制限 | メンゼン役(全てトイツのため鳴けない)。 |
主な役の複合例 | タンヤオ ホンロートー |
難度 | ★★ |
チャンタ
鳴いても成立しますが、1翻へ食い下がりとなります。
役名 | チャンタ(混全帯么九) |
翻数 | 2翻 |
牌の組み合わせ | アタマと4組のメンツ全てに、字牌か数牌の1と9を含める。 |
テンパイの待ち方 | 制限なし。 |
アタマの条件 | 字牌か数牌の1か9を含める。 |
食い制限 | 鳴いても成立するが、その場合は食い下がりで1翻(1翻減る)。 |
主な役の複合例 | サンショクドウジュン イーペーコー |
難度 | ★★ |
サンショクドウコー
サンショクドウコー(三色同刻)とは、萬子、筒子、索子それぞれで同じ数字のコーツを揃える役。食い制限がなくポンも可能。食い下がりもありません。
役名 | サンショクドウコー(三色同刻) |
翻数 | 2翻 |
牌の組み合わせ | 萬子、筒子、索子それぞれで、同じ数字のコーツを揃える。他のメンツに制限なし。 |
テンパイの待ち方 | 制限なし。 |
アタマの条件 | 制限なし。 |
食い制限 | 制限なし。 |
主な役の複合例 | サンアンコー トイトイ ホンロートー |
難度 | ★★★ |
サンカンツ
サンカンツ(三槓子)とは、3組のカンツを揃える役。カンツは暗カン、明カンどちらでも可。食い制限なし、食い下がりなしです。
役名 | サンカンツ(三槓子) |
翻数 | 2翻 |
牌の組み合わせ | カンツ(暗カン、明カンどちらでも可)を3組揃える。他のメンツは制限なし。 |
テンパイの待ち方 | 制限なし。 |
アタマの条件 | 制限なし。 |
食い制限 | 制限なし。 |
主な役の複合例 | トイトイ |
難度 | ★★★★ |
ダブルリーチ
ダブルリーチ(二重立直)とは、第一捨て牌でリーチをかける役。自分がメンゼン状態で、且つ、自分の番の前に他プレイヤーに鳴き(ポン、チー、明カン)を入れられていないことが条件です。
親であれば配牌の時点でテンパイ(親のチョンチョンで既に第一ツモを終えている)、子であれば第一ツモをした時点でテンパイていなければダブルリーチはかけられません。
リーチと同じくダブルリーチもかけられるからといって、必ずかけなければならない訳ではありません。
上画像は親の場合です。配牌の段階で14枚、その中で發が邪魔なので捨ててダブルリーチをかけます。その後の流れは「リーチ」を参照して下さい。発声は「ダブルリーチ」ではなく「リーチ」です。
上画像は子の場合です。第一ツモの牌が東で、北を捨てればテンパイとなりダブルリーチがかけられます。子は配牌の時点ではテンパイではありませんが、テンパイ一歩手前の状態、これをイーシャンテン(一向聴)といいます。
では、配牌時点でテンパイだったらどうでしょうか。この場合も第一ツモでツモった牌を捨てる時にダブルリーチをかけることが出来ます。
ちなみに、配牌時点でテンパイで第一ツモであがりの形が完成した場合、チーホーという役満のあがり役となります。
役名 | ダブルリーチ(二重立直) |
翻数 | 2翻 |
牌の組み合わせ | アタマ、4組のメンツ共に制限なし。 |
テンパイの待ち方 | 制限なし。 |
アタマの条件 | 制限なし。 |
食い制限 | メンゼン役(ポン、チー、明カンをしていてはいけない)。さらに、自分の第一ツモの前に、他プレイヤーが鳴きを入れると不成立となる。 |
主な役の複合例 | ピンフ タンヤオ メンゼンツモ |
難度 | ★★★ |
ホンイーソー
ホンイーソー(混一色)とは、字牌と1種類の数牌だけであがりの形を作る役。数牌は萬子、筒子、索子どれでも可。
ホンイツ、またはホンイチと呼ばれることが多く、メンゼンで完成させた時はメンホンと呼びます。鳴いても成立しますが、2翻へ食い下がりとなります。
役名 | ホンイーソー(混一色) |
翻数 | 3翻 |
牌の組み合わせ | 字牌と1種類の数牌で、アタマ、4組のメンツを揃える。シュンツ、コーツ、カンツどれでも可。 |
テンパイの待ち方 | 制限なし。 |
アタマの条件 | 字牌、もしくは他のメンツと同種の数牌。 |
食い制限 | 鳴いても成立するが、その場合は食い下がりで2翻(1翻減る)。 |
主な役の複合例 | イッキツウカン ヤクハイ チャンタ |
難度 | ★★ |
ジュンチャンタ
ジュンチャンタ(純全帯么九)とは、アタマと4組のメンツを1と9、どちらかの数牌を含めて作る役。メンツはシュンツ、コーツ、カンツどれでも可。通称はジュンチャン。
役名 | ジュンチャンタ(純全帯么九) |
翻数 | 3翻 |
牌の組み合わせ | アタマと4組のメンツを1と9、どちらの数牌を含めて揃える。シュンツ、コーツ、カンツどれでも可。 |
テンパイの待ち方 | 制限なし。 |
アタマの条件 | 1と9どちらかの数牌を含める。 |
食い制限 | 鳴いても成立するが、その場合は食い下がりで2翻(1翻減る)。 |
主な役の複合例 | サンショクドウコー イーペーコー サンアンコー |
難度 | ★★★ |
リャンペーコー
リャンペーコー(二盃口)とは、全く同じシュンツを2組を2つ作る役。イーペーコー(一盃口)はシュンツ2組を1つ作ればよかったですが、リャンペーコーは名前どおり2つ作らなければなりません。
リャンペーコーはメンゼン状態で完成させなければならず、難しい役です。
役名 | リャンペーコー(二盃口) |
翻数 | 3翻 |
牌の組み合わせ | 同じ組み合わせのシュンツを2組を2つ作る。 |
テンパイの待ち方 | 制限なし。 |
アタマの条件 | 制限なし。 |
食い制限 | メンゼン役(ポン、チー、大明カンをしていてはいけない)。 |
主な役の複合例 | タンヤオ ピンフ メンゼンツモ |
難度 | ★★★★ |
ホンロウトウ
ホンロウトウ(混老頭)とは、アタマと4つのメンツを字牌か1と9の数牌で揃える役。数牌は1と9しか使えないためシュンツは作れません。そうなるとコーツ(かカンツ)、またはトイツで作るしかない。すると、コーツ(かカンツ)で作るとトイトイと複合し、トイツで作るとチートイツと複合します。
コーツ(かカンツ)で作った場合、トイトイと必ず複合します。そのため、これをホンロウトイトイと呼んだりします。
トイツで作った場合、チートイツと必ず複合します。これをホンロウチートイツと呼んだりします。
ホンロウトウは2翻役ですが、作れれば必ずトイトイ(2翻)かチートイツ(2翻)と複合するため、実質4翻の役といえます。
役名 | ホンロウトウ(混老頭) |
翻数 | 2翻(実質4翻) |
牌の組み合わせ | アタマと4組のメンツは、全て字牌か1と9の数牌。 |
テンパイの待ち方 | シャンポン待ちかタンキ待ち。 |
アタマの条件 | 字牌か1と9の数牌。 |
食い制限 | 制限なし。但し、ホンロウチートイツの場合はメンゼンに限られる。 |
主な役の複合例 | ホンイツ サンアンコー |
難度 | ★★★★ |
ショウサンゲン
ショウサンゲン(小三元)とは、三元牌でアタマとメンツ2つを作る役。三元牌に数字はありませんから、メンツは必然的にコーツ(かカンツ)になります。
食い制限もなくポン、チー、カンしても構いません。
役名 | 小三元(ショウサンゲン) |
翻数 | 2翻(実質4翻) |
牌の組み合わせ | アタマと2組のメンツを三元牌で作る。他のメンツは制限なし。 |
テンパイの待ち方 | 制限なし。 |
アタマの条件 | 三元牌で作る。 |
食い制限 | 制限なし。 |
主な役の複合例 | トイトイ チャンタ ホンイツ |
難度 | ★★★ |
チンイーソー
チンイーソー(清一色)とは、萬子、筒子、索子のうち、どれか1種類だけを使いあがりの形を作る役。略称はチンイツ。メンゼンなら略称メンチン。鳴くと食い下がり5翻。
役名 | チンイーソー(清一色) |
翻数 | 6翻 |
牌の組み合わせ | アタマと4組のメンツを1と9、どちらの数牌を含めて揃える。シュンツ、コーツ、カンツどれでも可。 |
テンパイの待ち方 | 制限なし。 |
アタマの条件 | 他のメンツと同種の数牌。 |
食い制限 | 鳴いても成立するが、その場合は食い下がりで5翻(1翻減る)。 |
主な役の複合例 | トイトイ チートイツ ピンフ イッツー |
難度 | ★★★★ |
スーアンコー
スーアンコー(四暗刻)とは、4組の暗コー(か暗カン)を揃える役。メンゼンでしか作れません。テンパイはタンキ待ちかシャンポン待ちになります。
上画像はタンキ待ちのテンパイですが、こちらはアタマに必要な牌さえくれば必ずスーアンコーになります。
上画像はシャンポン待ちのテンパイですが(2つのトイツのどちらかの牌を待っている)、こちらはツモあがりならスーアンコーですが、ロンあがりするとトイトイとサンアンコーの複合となってしまいます。
役名 | スーアンコー(四暗刻) |
翻数 | 役満(親は48,000点、子は32,000点) |
牌の組み合わせ | アタマと4組の暗コー(か暗カン)を揃える。 |
テンパイの待ち方 | タンキ待ち、シャンポン待ち。 |
アタマの条件 | 制限なし。 |
食い制限 | メンゼン役(ポン、チー、大明カンをしていてはいけない)。 |
難度 | ★★★★★ |
ダイサンゲン
ダイサンゲン(大三元)とは、3種類の三元牌のコーツ(またはカンツ)を揃える役。鳴いても成立します。
役名 | ダイサンゲン(大三元) |
翻数 | 役満(親は48,000点、子は32,000点) |
牌の組み合わせ | 3種類の三元牌でコーツ(またはカンツ)を揃える。他1組のメンツは制限なし。 |
テンパイの待ち方 | 制限なし。 |
アタマの条件 | 制限なし。 |
食い制限 | 制限なし。 |
難度 | ★★★★★ |
ツーイーソー
ツーイーソー(字一色)とは、アタマと4組のコーツ(またはカンツ)を全て字牌で揃える役。鳴いても成立します。
役名 | ツーイーソー(字一色) |
翻数 | 役満(親は48,000点、子は32,000点) |
牌の組み合わせ | アタマと4組のメンツを全て字牌で揃える。メンツはコーツ(またはカンツ)。 |
テンパイの待ち方 | シャンポン待ちかタンキ待ち。 |
アタマの条件 | 字牌のみ。 |
食い制限 | 制限なし。 |
難度 | ★★★★★ |
リューイーソー
リューイーソー(緑一色)とは、緑色の牌だけであがりの形を作る役。使える牌はリャンソウ、サンソウ、スーソウ、ローソウ、パーソウ、發の6枚です。
一般に發を含めずとも成立とされますが、ルールによっては發を含めないと不成立とするものもあります。
役名 | リューイーソー(緑一色) |
翻数 | 役満(親は48,000点、子は32,000点) |
牌の組み合わせ | 緑色の牌のみであがりの形を作る。 |
テンパイの待ち方 | 制限なし。 |
アタマの条件 | 緑色の牌のみ。 |
食い制限 | 制限なし。 |
難度 | ★★★★★ |
コクシムソウ
コクシムソウ(国士無双)とは、7種類の字牌と、6種類の1と9牌(老頭牌(ロウトウパイ))を全て1枚ずつ計13枚揃え、そのうちの1つでアタマを作る役。
特殊な役で通常のあがりの形ではない手牌であがります。
テンパイの待ち方は、1面待ちと13面待ちです。上画像は1面待ちの状態。すでにイーピンのアタマが出来ており、中1つを待っています。
上画像は13面待ちの状態。まだアタマが出来ておらず13枚の牌のどれかを待っている状態です。大抵は13面待ちになる前に、アタマが出来て1面待ちになるものです。
役名 | コクシムソウ(国士無双) |
翻数 | 役満(親は48,000点、子は32,000点) |
牌の組み合わせ | 字牌と1と9牌を各1枚ずつ集め、そのうちの1つに、もう1つを加えてアタマを作る。 |
テンパイの待ち方 | 1面待ちか13面待ち。 |
アタマの条件 | 字牌か1と9牌(老頭牌)。 |
食い制限 | 特殊なあがり役のため鳴けない。 |
難度 | ★★★★★ |
チューレンポウトウ
役名 | チューレンポウトウ(九蓮宝燈) |
翻数 | 役満(親は48,000点、子は32,000点) |
牌の組み合わせ | 数牌のどれか1種類で1と9を3枚ずつ、2〜8を1枚ずつ、さらに1〜9のどれか1枚を加える。 |
テンパイの待ち方 | 制限なし。 |
アタマの条件 | メンツの牌と同じ種類の数牌であること。 |
食い制限 | メンゼン役(ポン、チー、大明カンをしていてはいけない)。 |
難度 | ★★★★★ |
スーシーホー
スーシーホー(四喜和)は、1つの役ではなく「ダイスーシー(大四喜)」と「ショウスーシー(小四喜)」の2つの役を指します。
ダイスーシー
ダイスーシー(大四喜)とは、風牌を全てコーツ(またはカンツ)で揃える役。アタマは何でもOK。
役名 | ダイスーシー(大四喜) |
翻数 | 役満(親は48,000点、子は32,000点) |
牌の組み合わせ | 風牌(東、南、西、北)を全てコーツ(またはカンツ)で揃える。 |
テンパイの待ち方 | シャンポン待ち、またはタンキ待ち。 |
アタマの条件 | 字牌、数牌どとらでも可。 |
食い制限 | 制限なし。 |
難度 | ★★★★★ |
ショウスーシー
ショウスーシー(小四喜)とは、風牌のどれか1種類でアタマを作り、残り3種類でコーツ(またはカンツ)を揃える役。残り1つのメンツに制限はありません。
役名 | ショウスーシー(小四喜) |
翻数 | 役満(親は48,000点、子は32,000点) |
牌の組み合わせ | 風牌(東、南、西、北)のどれか1種類アタマを作り、残り3種類でコーツ(またはカンツ)を揃える。残り1つのメンツに制限なし。 |
テンパイの待ち方 | 制限なし。 |
アタマの条件 | 風牌のどれか1種類であること。 |
食い制限 | 制限なし。 |
難度 | ★★★★★ |
チンロートー
チンロートー(清老頭)とは、1と9牌(老頭牌)だけでアタマ、4組のコーツ(またはカンツ)を揃える役。
役名 | チンロートー(清老頭) |
翻数 | 役満(親は48,000点、子は32,000点) |
牌の組み合わせ | 1と9牌(老頭牌)だけでアタマ、4組のコーツ(またはカンツ)を揃える。 |
テンパイの待ち方 | シャンポン待ち、またはタンキ待ち。 |
アタマの条件 | 1と9牌のどれかで作る。 |
食い制限 | 制限なし。 |
難度 | ★★★★★ |
スーカンツ
スーカンツ(四槓子)とは、アタマと4組のカンツ(暗カンでも明カンでも可)を揃える役。アタマに制限はなく、鳴いても成立します。
役名 | スーカンツ(四槓子) |
翻数 | 役満(親は48,000点、子は32,000点) |
牌の組み合わせ | アタマと4組のカンツ(暗カンでも明カンでも可)を揃える。 |
テンパイの待ち方 | タンキ待ち。 |
アタマの条件 | 制限なし。 |
食い制限 | 制限なし。 |
難度 | ★★★★★ |
テンホー
テンホー(天和)とは、親限定の役で、配牌の14枚であがりの形になっていると成立する役。あがりの形になっていればあがり役が無くてもあがれます。
役名 | テンホー(天和) |
翻数 | 役満(親は48,000点、子は32,000点) |
牌の組み合わせ | 親限定の役。最初の配牌であがりの形が完成していること。役は必要ない。 |
難度 | ★★★★★★ |
チーホー
チーホー(地和)とは、子限定の役で、子が第一ツモであがりの形になれば(配牌時点ではテンパイ)、あがり役がなくてもあがれます。ただし、自分のツモの前に、他プレイヤーのポン、チー、カンのいずれかがあった場合、チーホーは不成立です。
チーホーが狙えると動揺していると、見透かした他プレイヤーが鳴きを入れるかもしれず注意が必要です。
役名 | チーホー(地和) |
翻数 | 役満(親は48,000点、子は32,000点) |
牌の組み合わせ | 子限定の役。第一ツモであがりの形が完成していること。役は必要ない。 |
食い制限 | 自分の第一ツモの前に、他プレイヤーが鳴きを入れると不成立となる。 |
難度 | ★★★★★★ |
禁止事項
フリテン
フリテンは3種類あります。捨て牌によるフリテンとリーチ後のフリテンは、以降ロンあがりできなくなりますが、同巡内フリテンは一巡終わればまたロンできるようになります。
捨て牌によるフリテン
フリテンとは、テンパイになった時、あがり牌を既に自分の河に捨ててしまっている状態です。フリテン状態だとロンあがりできなくなります。但し、ツモあがりはできます。
上画像は、待ち牌は一萬と四萬です。しかし、一萬は既に捨てているためロンあがりできず、ツモあがりを期待するしかありません。四萬はロンあがりもツモあがりも可能です。
リーチ後のフリテン
リーチを掛けた後に、あがり牌を他プレイヤーが捨てたのにも関わらずスルーするとフリテンです。これ以降はツモあがりしかできなくなります。
上画像は、リーチを掛けた多面待ちのテンパイです。三萬、リャンピン、ウーピン、パーピンの4枚が待ち牌であがれる確率が高めですが、どれか1つのあがり牌を見逃すと、4枚全てのあがり牌でロンあがりできなくなります。
場合によっては、意図的に見逃すこともありえます。上画像は、二萬と伍萬のリャンメン待ち。二萬であがれば複合役(ピンフ、サンショクドウジュン)で3翻。しかし、伍萬であがると1翻のあがりのため、ツモった伍萬を捨てフリテンになっても二萬を狙うのも手です。
同巡内フリテン
誰かが捨てた牌が自分のあがり牌だったにも関わらず、ロンせず見逃してしまった場合、同巡内フリテンとなります。同巡内フリテンになると、次の自分のツモと捨て牌が終わるまでロンできなくなります。
上画像は、三萬と六萬が待ち牌です。この状態で他プレイヤーが三萬、または六萬を捨てたのにスルーするとフリテン。この後から次の自分の番が来るまで(ツモと捨て牌するまで)、つまりこの一巡の間は別のプレイヤーが三萬、または六萬を捨てたとしてもロンできません。
チョンボ
チョンボは、反則行為全般を指して使われる単語です。しかし、本来は罰符(バップ)が発生する反則行為のみを指していました。
麻雀で反則を犯した時、程度により罰は3段階に分かれます。重い順に以下となります。
満貫罰符
あがり放棄
供託
満貫罰符
満貫罰符は、最も思いペナルティで、チョンボしたプレイヤーは満貫分(親12,000点、子8,000点)の罰符を払います。支払い方法は、一般に以下のルールが適用されます。
親のチョンボ → 子3人に、それぞれ4,000点ずつ支払う
子のチョンボ → 親に4,000点、子に2,000点ずつ支払う
チョンボのあった局は最初からやり直しとなります。
以下は、満貫罰符の対象となるルール違反です。
誤ったあがり宣言(誤ロン・誤ツモ)
手牌があがりの形にはなっているが、役は何も無いのに、ロンなりツモなりあがり宣言するとチョンボとなります。
さらに、テンパイしていない(ノーテン)にも関わらず、あがり宣言してもチョンボです。
ノーテンリーチ
ノーテンとは、テンパイしていない状態を指す言葉です。ノーテンにも関わらず、リーチをかけるとチョンボとなります。リーチは「メンゼン状態でテンパイしていることが条件」だからです。
しかし、誤ったリーチをかけた瞬間にチョンボになるわけではありません。なぜならリーチをかけた段階では手牌は未公開のため確認できないからです。チョンボとなるのは流局した時です。流局すると、リーチをかけていたプレイヤーは手牌を公開しテンパイだったことを証明しなければなりません。ここで初めてチョンボとなります。
たとえノーテンリーチをかけたとしても、その局で誰かがあがれば(流局しなければ)手牌は公開しないため、罰符は発生しません。
フリテンでロンを宣言
フリテンにも関わらず、ロンを宣言した場合もチョンボとなります。フリテンに関しては「フリテン」を参照して下さい。
あがり放棄
罰符は、その局が継続不可能になるほどの間違いを犯した時に適用されますが、あがり放棄は、もっと軽微な間違いの場合に適用され、局自体は続行されます。
あがり放棄になると、その局であがることが不可能になり、ポン、チー、カンも宣言できません。プレイヤーはただツモを続けていくのみとなります。
さらに、流局時のノーテン罰符においても、テンパイしていてもノーテンと見做されます。ノーテン罰符に関しては「ノーテン罰符」を参照して下さい。
以下は、あがり放棄の対象となるルール違反です。
多牌と少牌
手牌はゲーム中は13枚、あがりで14枚になります。しかし、どこかで間違えて牌が14枚以上(ツモして捨て牌した後なのに)になることを多牌(ターハイ)、反対に12枚以下と少なくなってしまうことを少牌といいます。
供託
供託(キョウタク)は、あがり放棄が適用されるよりさらに軽微な間違いに適用されます。ルール違反をした時は、場に供託料として1,000点棒を出しゲームを続行します。その1,000点棒の事を供託点棒といいます。
供託された点棒は、その局をあがった人が貰えます。流局となった場合は、次の局に引き続き供託されます。
以下は、供託の対象となるルール違反です。
空ポン・空チー・空カン
空ポン、空チー、空カンとは、間違ってポン、チー、カンを宣言すること。
見せ牌
自分の手牌を他プレイヤーに見せてしまうルール違反。
リーチ後の暗カン
リーチをかけた後は、原則として手を変えることは禁止です。しかし、暗カンだけは可能です。リーチ後に暗カンできる条件が以下。
テンパイの形が変わらないこと
カンできるのは、ツモった牌のみ
この2条件を守らないとチョンボになります。
上画像は、伍萬、六萬、八萬の3枚を待つテンパイです。この時、四萬をツモれば暗カンは可能です。暗カンを作った後も同じ3枚の牌を待っているからです。
しかし、七萬の場合、待ち牌が六萬だけのタンキ待ちに変わってしまいます。これはテンパイの形が変わるためチョンボとなります。
上画像は、四萬のカンチャン待ちと、四萬と七萬のリャンメン待ちのテンパイです。ここでツモった三萬で暗カンを作ると、待ち牌に変化はないものの、カンチャン待ちが消えてしまいチョンボとなります。
上画像は、一萬のコーツ、一萬と二萬と三萬のシュンツとしてリーチをかけています。ここでツモった四萬を二萬と三萬の後ろに付けて新しいシュンツにし、余った一萬をコーツに使っていた3萬の一萬に付けて暗カンするのはチョンボです。この行為を「送りカン」といいます。
上で書いた通り、リーチ後の暗カンはツモった牌でのみ可能です。
同時のチーとポン
捨て牌に対して、同時にチーとポン(カン)が宣言された場合、ポン(カン)が優先されます。
同時あがりは上家優先
捨て牌に対し、2人、または3人が同時にロンをかけた場合は、振り込んだプレイヤー(あがり牌を捨てた人)からみて、上家(カミチャ)、対面(トイメン)、下家(シモチャ)の順で近いプレイヤーが優先されます。これを頭ハネといいます。
上家、対面、下家とは、特定のプレイヤーから見た他3人のプレイヤーの相対的な位置の表現です。
上画像がその配置となります。特定のプレイヤーから見て左が上家、正面が対面、右が下家です。
ルールによってはダブロン(ダブルのロン)といい、2人共ロンあがりできるとするものもあります。ただ、ダブロンは供託や積み棒はどちらが取るのか、親流れはどうするのかなど混乱しやすいため、分かりやすい頭ハネがおすすめです。
流局とノーテン罰符
流局した場合、ノーテン(テンパイしていない)のプレイヤーは、テンパイしていたプレイヤーに罰符を支払います。これをノーテン罰符といいます。
ノーテン罰符は必ず3,000点と決まっています。全員がノーテン、もしくはテンパイの場合はノーテン罰符は発生しません。
ノーテンの人 | ノーテンの人の1人あたり支払い点数 | テンパイの人の1人あたり受取点数 |
---|---|---|
1人 | 3,000点 | 1,000点 |
2人 | 1,500点 | 1,500点 |
3人 | 1,000点 | 3,000点 |
自分1人だけノーテンだった場合、1人で3,000点を負担するため、大きな負担になります。
親の連荘と親流れ
麻雀は親と子があり、親は1局ずつ順番に回ります。しかし、親がその局をあがった時は、次の局も同じプレイヤーが親を続けます。これを「連荘(レンチャン)」といいます。
親があがれず、次のプレイヤーに移ることを「親流れ」といいます。流局時は、親がテンパイしていれば連荘です。誰もテンパイしていなければ親は次のプレイヤーに移ります。
積み棒
積み棒とは、連荘の目印として親が卓上に置く点棒です。連荘の度にその時の親が100点棒を1本置きます。この積み棒の数に応じ、その局を1本場、2本場と表現します。
親流れになった場合、積み棒はさらに1本追加され、次の親に引き継がれます。親流れが起きた時が2本場なら、次は3本場になります。追加される1本は、次の親が持ち点から出し卓上に置きます。積み棒を置く場所は、その時の親から見て卓の右端です。
積み棒は、親があがった時、流局となった時は必ず1本増えます。積み棒が無くなるのは子があがった時です。子があがったら積み棒はリセットされ0本となります。0本の状態を平場といいます。
積み棒の点数計算は「積み棒の計算」を参照して下さい。
包則(責任払い)
包則(パオ)とは、役満を確定させる鳴きを許したプレイヤーに課される罰則です。日本では責任払いとも表現します。役満を確定させる牌をパオ牌といい、他プレイヤーが役満を狙っていると感じた時、パオ牌の疑いのある牌はなるべく捨てないように注意しましょう。
包則が適用される役満とはダイサンゲンとダイスーシーの2つです。
上画像は、他プレイヤーが白のコーツ、發のコーツを鳴いている状態。相手は三元牌で3つのコーツを作るダイサンゲンを狙っている可能性があります。そうであれば中を待っています。実際にそうだとして、ここで中を捨てるとポンされてダイサンゲン(役満)が確定します。
役満を確定させた牌(パオ牌)を捨てたプレイヤーは責任払いとなります。パオ牌は確定させた牌の事ですから、白や發もポンされたものだとしても、捨てたプレイヤーは責任払いの対象とはなりません。
上画像は、他プレイヤーが東、南、北のコーツを鳴いている状態。相手はダイスーシーを狙っているかもしれません。もし、そうなら西を捨ててポンされたら、パオ牌を捨てたとして責任払いとなります。
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