おいちょかぶのルール

おいちょかぶの概要

おいちょかぶは花札版ブラックジャックのようなゲームです。親対複数の子が勝負するゲーム。配られる札の月の合計数をカブ(9)に近づけていきます。

使用札
柳札と桐札を除いた40枚

プレイ人数
2人〜4人程度

遊び方

札の合計数の数え方

おいちょかぶは札の月の合計数を9に最も近づけたプレイヤーの勝ちです。意味を持つのは一の位の数字のみです。足して10以上になろうと20以上になろうと、ニの位は無意味です(例:12 = 2、20 = 0の意)。

おいちょかぶの数は独特の呼び名です。おいちょかぶという名前も8と9を指す、オイチョとカブからきています。

0ブタ
1ピン
2ニゾウ
3サンタ
4ヨツヤ
5ゴケ
6ロッポウ
7シチケン
8オイチョ
9カブ

胴前を決める

最初にゲーム参加者全員で「胴前」を決めます。胴前はゲームで賭けられる点数の上限であり、子1人の賭けられる点数ではなく、子全員の上限です。子は左から順番に胴前の範囲で賭けますが、全部使い切ってしまうと残りの子は賭けられなくなります(不参加)。

例えば、参加者が4人(親1人、子3人)で胴前が30点とします。最初の子が30点全て張ってもルール上問題ありません。

親を決める

花札では親は「めくり札」で決めます。山札から1人1枚ずつ札をめくり、最も数の少ない月の札をめくった人が親です。同じ月ならより札の点数の高い人が親です。同じ月、同じ点数の札を2人以上がめくった場合は、その人達だけでもう一度めくり札を行います。

札の月の確認は「花札の点数一覧」を確認して下さい。

参加者の決定もめくり札を使います。めくった札の月が最も少ない上位2人が参加者になります。月が重複したなら札の点数、点数も重複したならもう一度めくり札を行います。

札の配り方

まず、親と子が向かい合って座ります。

次に、親が山札から子の人数だけ「まき札」を配ります。左から順に表向きに配ります。実は「まき札」はただまくだけで、その後ゲームには関係ありません。そのため省略するルールもあります。面倒臭ければ省いてもいいでしょう。

最初の「場札」を配ります。親は山札から子の人数に関係なく4枚、左から順に表向きに配ります。

後にもう一度、場札が配られますが、ゲーム開始のセットアップはこれで終了です。

ゲーム開始

子は1枚目の場札を見て、自分が「張る」場札を決めます。左の子から順番に張ります。親は張りません。張るというのは花札で賭ける行為を指します。張る時に考えるのは以下です。

  • どの場札に張るか
  • 何枚の場札に張るか
  • 何点張るか

上画像の例では、胴前30点のケースです。最初に子Bが後のプレイヤーの事も考え10点張りました。この時、Bが30点全て張る事も可能です。そうすると残りのプレイヤーは強制不参加となります。

子Cは欲張って3枚の札に5点ずつ計15点張りました。子Dは残りの5点を一番右の札に張りました。Dは残り点数全て張る必要はなく、残しても構いません。

次に、親が山札から1枚札を引きます。引き方に決まりがあります。

  • 山札の1番上の札
  • 山札の1番上から4番目の札(三丁ぎらい)
  • 山札の一番下の札(なめ)

これ以外からは引けません。

2枚目の場札を4枚配ります。初回と異なり裏返して1枚目の下に少し重ねて配ります。子は自分が張った1枚目の札に対応する2枚目の札を、親に見えないよう中身を確認します。そして、1枚目と確認した2枚目の合計を頭の中で計算します。

次に、親は子に3枚目の札が「いる」か、左から順番に訪ねます。「いる」と答えた子にだけ3枚目の札を表にして配ります。

子は自分が張った札に対応する3枚目にしか「いる」「いらない」と答えられません。3枚目に引いた札は引いた子それぞれに帰属し、他の子は無関係です。そのため3枚目の札は引いた子、それぞれの前に配ります。

3枚目の札を貰う時には下記ルールがあります。

シチケン引きなし1枚目と2枚目の合計が7(シチケン)以上の場合、3枚目は貰えない。
サンタは引き1枚目と2枚目の合計が3(サンタ)以下の場合、3枚目を必ず貰う。

上画像の場合、子Bは張った札が左端の1枚だけ、その札がシチケンだったため、「シチケン引きなし」で意思に関係無く引きませんでした。

子Cは左から左の3枚に張りました。左端はシチケンで引けませんでした。左から2枚目は8(オイチョ)で良い点のため、敢えて引きませんでした。左から3枚目はサンタのため意思に関係なく引きました。

子Dは右端の1枚のみ張っています。1(ピン)のためまだまだ9(カブ)に遠いため、3枚目の札を引きました。

親は子に3枚目の札を配り終わったら、山札の一番上から1枚札を引きます。先程引いた1枚目と今引いた2枚目の合計を考え、必要であればもう1枚山札から引く事が出来ます。必要なければ引かなくても構いません。

上画像は2枚目で6(ロッポウ)で、3枚目は引きませんでした。

最後に、親と子の1人ずつと勝敗を確認します。数が9(カブ)に最も近い(もしくは同じ)プレイヤーの勝ちです。

親は子1人ずつと点数計算します。親は自分が勝っていれば負けた子から張った点数を貰い、自分が負けていれば子が張った点数を子に払います。同点は引き分けとなり点数のやりとはは行いません。

1回戦終わるごとに計算し、全12回戦終了後、最も持ち点の多い人の勝ちです。ゲームの途中で親が胴前の点数を全て取られるか、胴前の2倍の点数を獲得した場合、次のゲームで親の右隣のプレイヤーが親となります。

上画像では、親が6(ロッポウ)、計算結果は以下です。親は最終的に-10点となりました。

点数勝敗点数のやりとり
B7(シチケン)勝ち10点を親から貰う
点数勝敗点数のやりとり
C・17(シチケン)勝ち5点を親から貰う
C・28(オイチョ)勝ち5点を親から貰う
C・32(ニゾウ)負け5点を親に支払う
点数勝敗点数のやりとり
D2(ニゾウ)負け5点を親に支払う

特殊な役

クッピン親だけの役。最初に山札から引いた札が9月札で、2回目に引いた札が1月札だった場合、子の張った点数を全て貰えます。

1枚目 2枚目 など

シッピン親だけの役。最初に山札から引いた札が4月札で、2枚目が1月札だった場合、子の張った点数を全て貰えます。

1枚目 2枚目 など

アラシ親と子両方の役。3枚目まで全て同じ月の札が揃った場合、張った点数の3倍が貰えます。さらに誰かが「アラシ」になった場合、「クッピン」と「シッピン」は無効になります。

 など

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