花合わせの概要
花札ゲームで最も有名なゲームです。「花」や「絵取り」とも呼ばれます。花合わせは取り札の点数と出来役の点数の合計点数を競うゲームです。取り札の点数は一般的な花札の点数と同じ。
使用札
48枚全て。
札の点数
一般的な花札の点数と同じ。点数は「花札の点数一覧」で確認出来ます。
遊び方
親の決め方
花札では親は「めくり札」で決めます。山札から1人1枚ずつ札をめくり、最も数の少ない月の札をめくった人が親です。同じ月ならより札の点数の高い人が親です。同じ月、同じ点数の札を2人以上がめくった場合は、その人達だけでもう一度めくり札を行います。
札の月の確認は「花札の点数一覧」を確認して下さい。
参加者の決定もめくり札を使います。めくった札の月が最も少ない上位2人が参加者になります。月が重複したなら札の点数、点数も重複したならもう一度めくり札を行います。
参加者の決め方
「出る」と「下る」
ゲームの参加希望者が多過ぎる時は、「手札」を配った後に、その回のゲームに参加するプレイヤーを決めます。
親の右隣から順番に、参加したければ「出る」、不参加なら「下る」と宣言します。
追い込み
「出る、下る」を行っても参加者が多過ぎる時は、親から右に3人目までがゲームに参加、4人目移行は強制不参加となります。これを「追い込み」と呼びます。
ゲームによってはゲーム参加者が不参加者に、「追い込み賃」を払うものもあります。花合わせでは追い込み賃はありません。
しばり
人数は足りていても、「出る、下る」の結果、ゲーム参加者が足りない時は「しばり」が適用されます。例えば、3人必要なゲームで全員は6人、「出る、下る」を行うと1〜3人目が「下る」を宣言したとします。残りは3人しかいませんから、この3人は強制参加となります。これを「しばり(下る権利をしばる)」と言います。
札の配り方
花合わせは親が手札7枚、場札6枚の「手七場六」という方法で配ります。上画像の数字は配る順番を示しています。
ゲームの前に特殊な役の確認
ゲーム開始前に配られた手札に下記の特殊な役があれば、役を公開して役代を貰います。公開された札は他2人にとっては場札扱いとなります。しかし当人にとっては手札であり場札としては使えません。
B(胴二)とC(親)は公開された段階で合わせ取っても構いません。公開した手札を他の2人に合わせ取られた場合、A(ビキ)の手札は減り補充はしません。手札が無くなれば順番が来た時に山札と場札を合わせるだけになります。
七カス・30点 | 手札の7枚全てが1点札の役。他の2人から30点ずつ貰い、7枚は公開する。 |
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六カス・20点 | 手札7枚のうち6枚が1点札の役。1点札の6枚は公開して残りの1枚は隠したまま持つ。 |
ゲーム開始
ゲームは親→胴二→ビキの反時計回りで行います。
順番が来たら手札の1枚と場札の同じ月の札と合わせ取ります。取った札は点数ごと、役ごとに対戦相手に分かりやすい並びで、手札の前のスペースに置きます。
同じ点数の札は、種類と枚数が分かる様に重ねて置きます。
次に山札から1枚めくり、場札に同じ月の札があればこれも合わせ取ります。場札に合わせる札が無ければ、新しい場札として場に並べます。上の画像では場札に同じ1月の「鶴と松」を合わせ取れます。
親から順番に7回ずつ進めると手札が全て無くなります。手札が無くなる時には場札も綺麗に無くなりゲーム終了となります。
6.取り札の特殊な役と出来役を確認する
ゲームが終了したら「取り札の特殊な役」と「出来役」を確認します。
「取り札の特殊な役」はゲーム終了後、「出来役」の計算前に下記の役があるか確認します。特殊な役が成立した場合、点数計算の方法が変わります。
フケ | 取り札の合計が20点以下の役。誰かが「フケ」になると今回のゲームは3人共に引き分けになる。 |
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雨シマ役流し | 柳札4枚を集めると集めた人の全ての出来役が無効になる焼く。取り札の点数のみで計算する。 |
「取り札の特殊な役」の確認が終わったら「出来役」の確認をします。
7.点数計算
各自の取り札と出来役の点数を計算します。次に「出来役の支払い」を行います。まず作った出来役の点数を他2人から支払ってもらい、自分も他2人の出来役の点数を支払います。
例えば結果が以下になったとします。
取り札の合計点 | 出来役の合計点 | |
---|---|---|
親 | 90点 | 40点 |
胴二 | 70点 | 0点 |
ビキ | 104点 | 60点 |
親の出来役が40点、胴二が0点、ビキが60点。親は他2人から40点ずつ貰えますが、ビキが60点なので差額(40貰って60支払う)の20点をビキに支払い、胴二から40点貰います。
胴二は親が40点、自分が0点なので親に満額40点支払い、ビキにも満額60点支払います。
ビキは他2人から60点ずつ貰えますが、親が40点なので差額(40支払って60貰う)20点貰い、胴二から60点貰います。尚、支払いは取り札で行います。
計算した取り札と出来役の支払い済み結果の合計点から基準点の88を引きます。それが今回のゲームの点数となり、全12回戦が終わったら合計点数を出して勝敗を決めます。
最終的な計算結果は以下。
式:取り札の合計点 + 出来役の支払い済み結果 - 基準点 = 結果
親 90点 + 20点 - 88 = +22点
胴二 70点 + (-100点) - 88 = -118点
ビキ 104点 + 80点 - 88 = +96点
花合わせの得点計算は分かり辛く、単純に取り札と出来役の各自の合計点を競うだけでもいいでしょう。
花合わせの出来役
五光(ごこう)・200点
20点札5枚全て揃えた役。
四光(しこう)・60点
「柳に小野道風」以外の20点札4枚揃えた役。
赤短・40点
「松に赤短」「梅に赤短」「桜に赤短」を揃えた役。
青短・40点
「牡丹に青短」「菊に青短」「紅葉に青短」を揃えた役。
七短・40点
「柳に短冊」以外の5点札7枚揃えた役。
六短・30点
「柳に短冊」以外の5点札6枚揃えた役。
表菅原・30点
「松に鶴」「梅に鶯」「桜に幕」の3枚を揃えた役。
のみ・30点
「桜に幕」「芒に月」「菊に盃」の3枚を揃えた役。
松桐坊主・20点
「松に鶴」「桐に鳳凰」「芒に月」の3枚揃えた役。
猪鹿蝶・20点
「萩に猪」「紅葉に鹿」「牡丹に蝶」の3枚揃えた役。
くさ・20点
「藤に短冊」「菖蒲に短冊」「萩に短冊」の3枚揃えた役。
花見で一杯・20点
「桜に幕」「菊に盃」の2枚揃えた役。
月見で一杯・20点
「芒に月」「菊に盃」の2枚揃えた役。
藤シマ・20点
藤の札4枚揃えた役。
桐シマ・20点
桐の札4枚揃えた役。
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