どうも、ロスジェネおじさんです。
Steamで800円弱という低価格に釣られ、発売当時気になっていたが遊ばなかった「ダンガンロンパ」をプレイしてみた。後継作の「レインコード」が佳作だったことも理由。
タイトル | ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生 |
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プラットフォーム | スマホも含めたほとんど全てのプラットフォーム |
ジャンル | ハイスピード推理アクション |
開発元 | スパイク(現スパイク・チュンソフト) |
発売元 | スパイク(現スパイク・チュンソフト) |
発売日 | 2010年11月25日 |
学級裁判の操作が分かり難い
新作だからなのか、学級裁判の操作方法がどれも分かり難かったし、説明も誤解させるあやふやなものが多い。マシンガントークとひらめきアナグラムは初め全く意味が分からずストレスMAX。

さらに問題なのが、それらミニゲームに後からルールが追加される点。ようやくルールを理解したところで、新ルールが追加されまた混乱させられた。弾丸そのものを他人の証言から得るというのも、最初は説明不足で混乱。

弾丸が遅い
ダンガンロンパ(弾丸論破)というタイトルだけあって、他人の証言の矛盾を突く行為を銃で打ち抜く演出になっている。この弾丸が遅い。答えは分かっているのに、弾が当たらず証言が通り過ぎたり、消えたりと無駄なストレスだった。

正答は分かっているのに間違うストレス
学級裁判では矛盾した発言に対し、証拠(物品や発言)を提示して矛盾を暴く。だが、質問が曖昧。そうとも言えるが、そうとも言えないという選択肢が正解だったりする。こっちは事件の謎は分かっているが、どの選択肢を選べばいいか分からないというおかしな経験を何度もした。
学園内の探索パートは面倒なだけ
本作は事前に学級裁判前に学園内を探索する。その証拠を元に学級裁判で犯人を究明する。だが必要な情報全て揃えなければ終わらず、学級裁判で証拠不足で詰む恐れはない。はっきり言って作業に過ぎず面白くない。
移動は直接歩いてもマップから場所を指定してもやり辛い。ゲームの物量を増やす目的としか思えなかった。

色々な既存作品からアイデアを拝借している
最後までプレイして感じたのは、色々な過去の小説や映画のアイデアを混ぜた闇鍋という印象。学生を一同に集めて殺し合わせる設定はバトルロワイアルっぽいし、物語のオチ(真相)もあの映画から取ったなと分かる。生徒達が閉じ込められた理由も、どこかで似たようなオチを見た気がする。
新しいアイデアは既存のアイデアの新しい組み合わせと、ジェームズ・W・ヤングは「アイデアのつくり方」で述べている。だが、本作は従来のヒット作品からアイデアを場当たり的に張り合わせただけで、新たな一つの組み合わせに消化できていない。その消化不良を物語の設定やキャラクターの濃さ、ストーリーの荒唐無稽且つ高速な展開で誤魔化している。
総評
全編通して荒唐無稽だった。登場人物が高橋留美子ばりの濃さなのは構わない。ただストーリー(設定や展開)に無理があり、外連味を売りにしているとしても納得できるものではない。映画脚本術の基本法則に”魔法は一つだけ”というものがある。どんな荒唐無稽、非現実的な要素でも使っていいが、一作品に一つだけというルールだ。本作は魔法のオンパレードである。
真犯人の犯行目的も意味不明で腹落ちするものではない。物語の真相も完全解明ではないし放り投げた印象。色々な過去のヒット作からアイデアを取り、一つの土台に盛り付けてはみたがまとめられなかった印象だ。
もう一つ言及すると、主人公が最初から最後まで平凡な人物だったのは驚いた。最初は平凡に見せかけて実は凄い人、というオチがあるとばかり思っていたから肩透かしもいいところ。不完全燃焼でスッキリしなかった。
悪くはないし一意性高めのゲームなので、何だかんだ楽しめたしクリアまでいった。しかし、続編をやりたいかといえばいいえだ。一作目だからか操作性もこなれておらずストレスが高い。
今なら安く遊べるため手を出してみてもいいと思うが、ダンガンロンパを買うのならレインコードをおすすめする。
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