おせっかいカメラをオフにできない
本作のカメラは最低だった。操作していないのに勝手に動き自分の操作と衝突する。以前、ワンダと巨像のレビューでカメラワークが糞というものを見かけた。その時、カメラの何が悪いんだと疑問に思ったことがある。今考えると書き手は自分でカメラ操作できない人間だったのだろう。
キャラクターを操作しながらカメラ操作もするのは案外難しいのかもしれない。だから最近のゲームはキャラクターの向きに合わせカメラが勝手に動くのだと思う。だが自分で操作できる人間には邪魔でしかない。本作の最大の問題はこのお節介カメラをオフにできないことだ。
バトル操作に関しても問題が多い。画面に△ボタンが現れた時に△ボタンを押すと決め技が出せるが、この表示がいつも遅い。私は数え切れないほど決め技に失敗した。そもそも出ない時も多く法則がクリアして尚よく分からない。
私は攻撃スタイルはラッシュを使っていたが、攻撃している最中はその場に釘付けになる。一回一回の攻撃が独立しておらず、攻撃しながらちょっとずつ進む事ができず敵を追いかけられない。2、3回パンチを繰り出すと一連のモーションが始まり、止めたいところで攻撃を止められずキャラクターはずっとシャドーボクシング状態だ。
舞台となる神室町には沢山の建物があるが、入れるのがごく一部だけ。海外ゲームのような作り込みは無い。
グラフィックは貼り付けただけでのっぺり
最近のゲームにしては悪く、人間の顔はのっぺりテクスチャを貼り付けただけ。同発売時期の他ゲームと比べてかなり違和感がある。
実態は不良少年漫画
私はヤクザ物が苦手なのだが思ったよりヤクザ成分が少ない。それは有り難かったが段々と不良少年漫画みたいな内容に辟易してきた。龍が如くは一見するとヤクザ物だが実態は少年漫画誌などで見る小・中学生向けの不良バトル漫画である。二人の不良がおり友人且つライバルで共に喧嘩が強く、その間にヒロインが一人。それをヤクザという包装紙でラッピングしたのが龍が如くであり、大人のストーリーを期待した私は肩透かしをくらった。
龍が如くの売りの一つが豊富なサブクエストだが驚くほどつまらない。バイトにでも考えさせたのかと思えるほど陳腐なストーリーで、多くがただのお使いでしかない。
本作は「日本の成人男性のみをターゲットとする」がコンセプトらしいが、やはりゲームは小・中学生を基本に考えざるを得ない。そのためヤクザ物としながら内容は青春不良漫画であり、大人の視聴に耐えうるストーリーではなかった。大人でも楽しめるのではと考え本作をプレイする気なら止めるべきだろう。
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